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ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-2

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廊下で立ちすくんでいる香を、

「あれ?香どうしたの?」

着替えが終わって戻ってきた霊と華が見つける。

「……お、おこって……しまった、みたいです……」

恐怖におののく香。

「起こった?なにが――」

「とにかくこれを見てください、そうすれば――」

そうして霊と華に理科の部屋を覗くように促す。


そこには―――





頭を血塗れのバスタオルに巻かれ、いつもの白衣は血で染まり、



大量の血が巻き散って仰向けに倒れている…



そんな変わり果てた姿になった理科の姿が、あった。




ピンポンパンポーン♪

『理科の部屋で、理科さんの死体が発見されました!
 一定の捜査時間のあと、学級裁判を開きます!』




Chapter.1

この絶望を、
今の僕には理解できない

非日常編




「香、霊、ちょっときて!
 ドアからなら入れないけど、私理科の部屋への隠れルートを知ってるの」

「え、え?それは……」

「今はどうこう言ってる場合じゃないでしょ!?
 早く!」

「は、はい!」
「え、ええ!」

有無を言わせず華がそうすぐ近くの3階に向かう非常階段に駆けこむ。
……華と理科は同じ動機のビデオを見た仲だったりよく話もしている姿も見られ、
仲は非常に良かった。

それゆえに、信じたくなかったのだろう……この光景を。
まだ霊さんの"ナース"の才能で助けられると思ったのだろう……

非常階段をある程度登ったところで、非常階段の低めの、手すりに上る。

「ここから理科ちゃんの部屋のベランダに登れるの」

「そんなルートが……ねぇ、華?
 このルート初耳だけど、どこで知ったの?」

「知ったんじゃなくて、偶然深夜3時に黄昏てる理科ちゃんを見てさ。
 だれも居なかったけどよじ登れそうだったから試してみたらよじ登れたの」

「つまり、このルートを知っているのは華さんと理科さんだけってことですね」

「うん。よいしょ……窓も開いてる……入れるよ!」

「華!先に心臓が動いているか確認して!」

そう言って霊がよじ登り始める。その後に香。



「わかった!」

真っ先に倒れている理科に駆けよる華。

しかし、その心臓は既に止まっている……

「どうだった!?」

「ダメ……心臓が止まってるよ」

「そ、そんな……」

香が青い顔になる。

「諦めてはダメ!心臓停止したとしてもまだ生存できる可能性は0ではないわ!」

と霊が理科に心臓マッサージを始める。

「うぷぷ……霊さん、ちょいとごめんね?
 楽しいことが起きたみたいだから立ち入らせてもらうよ?」

妖が現れる。

「……妖、これってまさか……」

「言うまでもないよね、これはコロシアイ。
 貴方達16人の誰かが、卒業するために理科さんを殺したってことだよ」

「……」

顔を覆っているバスタオルをはずし、無心に心臓マッサージと人工呼吸を続ける霊。
しかし、望みが薄いことは判っている。

「霊さん、ごめんね言い忘れたけど、
 事件が起きてからもう15分近くたっちゃったんだ。
 もう手遅れなんだよ」

「……くっ」

心臓停止の場合は、10分以内に救命措置を取らなければ間に合わない。
その言葉を聞いてついに諦めた霊は、妖に向き直った。

「これから何が起こるって言うの」

「うぷぷ、言ったでしょ?
 クロが誰にも知られずに殺したか査定するために、"学級裁判"を開くって」

「学級……裁判……」

「要するに、命がけの"犯人当てゲーム"ね……」

「そういうこと。さて、まずは貴方達にちょっとしたプレゼント。
 学級裁判に役立つものだよ」

妖はそう言って、端末を操作すると……

電子生徒手帳に入っている学級裁判の為のプログラムが自動で起動し、

"妖ちゃんファイル1"という項目が追加されていることが判った。


「妖ちゃんファイル?」

香がなんだろうこれ……と少し読み進めて行く。


・妖ちゃんファイル1・
"死亡したのは『超高校級の化学者』逢玖露 理科。
死体の発見場所は自室の玄関付近で、大量の血をまき散らしているにもかかわらず、
血塗れのバスタオルに頭をくるまれた状態で発見された。

死亡時刻は9:30前後であり、頭部を滅多打ちにされた痕跡がある。
しかし被害者には抵抗した形跡が無いため、少なくとも1撃目の時点で気絶していたものとみられる。"


「簡単に言えば、多分即座に霊さんくらいが気付くだろう外傷を簡単にまとめたものだよ」

「要するに、"簡易検視報告書"ってところね」

「そういうこと。
 私はリアルタイムでこの事件を見てるから、この内容に嘘偽りはありません!
 そういうわけで、これを参考にして、頑張って事件を解き明かしてね!
 それじゃあ、ばいばーい」

そうして妖は消えて行った。

「ど、どうする?霊……香……」

いつになく弱気な華。それもそうだろう。仲の良かった理科が死んでしまったのだ。

「どうするもなにも、やるしかないでしょう。
 間違えたら私たち全員死ぬのよ?それを理科が望むと思う?」

霊はそんな華に喝を入れる。

「そ、そうですよ!犯人は犠牲にしてしまいますけど、
 理科さんは絶対華さんには生きてほしいと思ってますよ!きっと!」

香も霊に賛成し。

「そ、そうだよね。……よくわからないけど、やれるだけやるよ!」


【コトダマゲット!>

『妖ちゃんファイル1』が電子生徒手帳に記録されました。
学級裁判直前で、獲得したコトダマをまとめて確認できます。


-捜査 開始-