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霧ヶ崎 伽耶
霧ヶ崎 伽耶
novelistID. 50356
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タイトル未定⑧

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------------動き始めた事件----------


“魔力的性の低い人に対する権利の保護を”というメールがルヴェラ支部に届いたのは闇の書事件で騒がしくなっていたとある寒い日のことだった。
その頃ルヴェラでも闇の書事件の影響で人員の移動により局の中の人員は極端に不足しておりその手の要望は後回しにされていた。
そんなある日局のネットワークに妙なハッキングの形跡があった。
その時ハッキングされていた場所は局のネットワークに対して被害はないものの、少々厄介なところに侵入されていた。
それはヴェルカ式カートリッジ及びミッド、ヴェルカ式、両デバイスの保管及び管理している区画のセキュリティーのハッキングだった。
「資料の方のにあるように、先日何者かがここのセキュリティーを突破した形跡があり闇の書事件のこともあると思うが調査してもらえないか。」
そんな話が来たのはルヴェラに戻り闇の書事件の調査を続けている最中であった。
「そんなことがあったんですか。だからみなさん少々ピリピリされていたんですね。」
そう私が上官に問うと上官は首を縦に振った。

その後、私は捜査本部として提供された部屋に向かう途中エストと軽く打ち合わせをしていた。
[マスター。情報通り侵入されてた形跡を発見しました。もう修理はされていますが、予備のトラップを設置しておきますか?]
「一応私の判断に任されてるから大丈夫だと思うけど、一度確認はとっておこうか。」
そう言うと私はエストを首から下げ、報告文章の書式を起動させ、報告書の作成に取りかかった。
闇の書事件の調査中だったためキーボードは使用できない。私はいつも通りエストの音声認識機能を使用し制作にあたった。
「今回の局内ハッキング事件に対する措置の一環として侵入ポイント及び侵入予測ポイントにトラップの設置を検討していただきたい。作業に関しては私、リレアとデバイス、エストノートで行う。   申請が受理され次第作業にかかりたいと思う・・・・・・っと。こんな感じかな?」
[はい。そうですね。一応手直しを行い送信しておきます]
「お願いね、エスト。」
私の方も作業を済ませて今日は実家に帰ろう。そう思っていた矢先局全体にアラートが鳴り響いた。
「このアラートは!エスト、セキュリティーロック。急いで!!」
私は反射的にエストに指示を出していた。
(一足遅かったか。申請せずそのまま設置しておけばアラートの誤作動など起こらなかっただろうに)
[ロック完了!侵入者の形跡・・・・・・・・・認められず。]
「何!?ただのエラーってこと!?そんな?」
(ほんとにエラーのみの検出ってどういう・・・・・・・・。)
局のほうでも検索をしてみたが、さして問題となるようなエラーが検出されなかった。

その後はアラートも特になく私は実家に帰った。

もちろん闇の書事件の最中ではあるため、接触があればそちらの捜査に協力とのこと。
ただ、私自身リンカーコアを抜き取られ複雑な思いのまま職場のドアを開いた。

そこにはエラーに対する問題と、局への苦情、その他もろもろの書類で軽くなだれが起きていると言う惨状だった。
[マスター。これは・・・・・;]
「うん・・・。さすがに・・・思っていたよりひどいね・・・。」
そう。文字通り、管理の手に余るといった状態だった。そしてすこし埃っぽい。
もちろん私の下につく人も派遣される予定なのだが、思いのほか前任者との引継ぎがうまくいっていないらしく、その日オフィスにいたのは私とカリンだけだった。
「リレア~。これ、さすがにひどくない?」
整理を始めようとしていたカリンから早くも苦言が出始めていた。
そこには未整理の書類の山、調査報告書ならびに会計報告書の山、そしてそれに埋もれた埋書類をもれたカリンの姿があった。
私は少々整理しカリンを救出した。
少々オフィスらしくなってきたころには夕方になっていた。
そのときコンコンと部屋をノックする音が聞こえた。
「リレア~お客さん?」
そういうカリンの声とともに一人の女性が入ってきた。
「本日より局ハッキング対策室に配属になりました、マリー=ルイーゼ=シュトラッサー補佐官であります。」
そう言ってビシッと背筋を伸ばしながら入ってきたのは私の訓練校時代の先輩であり私の狙撃の師匠のマリーだった。
「マリー!久しぶり!あれ・・・?いまこの部署に配属って言ってたけど?」
そう私が聞くと彼女は正式な配属書を見せてくれた。
「そうそう。あなたがこっちに戻ってきてるってお母様から聞いて、こっちの捜査に協力を要請したのよ。」
そういいながら彼女は私の後ろで作業をしていたカリンに気づいた。
「あれ?その子は?もしかして昔言ってた猫ちゃん?」
「そうだよ。カリンちょっとこっちおいで。」
そういうとカリンは作業を中断し、こっちに駆け寄ってきた。
「カリン、この方は私の先輩でお師匠さんのマリーさんだよ。」
私が師匠と紹介すると彼女は少し照れながら自己紹介をしてくれた。
「リレア、師匠ってのはやめてくれないか?そこまでたいしたことはしてないんだし。・・・・とまぁそこはおいといて、はじめましてカリンちゃん。私はリレアの元同僚のマリーって言います。よろしくね。」
「はい、話はリレアから結構聞いています。リレアの友人で使い魔のカリンって言います。元は猫です・・・・えっとそれから・・・・・・」
「カリンちゃん、ちょっと落ち着いて・・・ね?得意なところは補助と近接戦だっけ?」
そういうとマリーはカリンの頭にポンと手を乗せなで始めた。
「えっと・・・・はい、そうです。」
あまりほかの人になでなれていないカリンは少し照れた口調になりながらよろしくですと答えた。


そのあとマリーと私とカリンの3人で捜査本部の片づけを終わらせた。
彼女が来てからはエラーロックならびにエラー解析は彼女に一任することとなった。
そのおかげかエラーアラートの数は激減した。
もちろん0にまでとはいかなくてもアラートによる緊張状態は格段に減少した。
ただそれと同時にまた不自然なことが浮上してきた。
丁重に管理されていたはずのロストロギア保管庫周辺に黒い羽らしきものが点々と落ちていたのであった。

作品名:タイトル未定⑧ 作家名:霧ヶ崎 伽耶