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激ニブ星の恋人?

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このままでは、画面に向かってキスを十回しかねない。
桂はゲーム機を銀時から取りあげて電源を切った。
「あー!!!」
そう銀時が眼を見張って叫んだが、桂はゲーム機を部屋の隅へと投げた。
「なんてことしやがるんだ!」
銀時は非難した。
だが、桂は顔を横に向けて黙っている。
「もしかして、ヤキモチ焼いてんのかよ?」
聞かれたが、黙ったままでいる。
「だいたいなァ、オメーが悪いんだ。オメーは、俺にあんな可愛いこと、ぜんぜん言ってくれねーじゃねェかよ」
銀時が歩きだしたのを、そちらのほうを見ないでも感じる。
部屋の隅にあるゲーム機のほうに行くつもりらしい。
ゲーム機を拾ったら、また電源を入れて、『彼女』に会うのだろう。
そうさせたくない。
だから、そのまえに。
桂は銀時のほうを見ないままで、言う。
「じゅっ、十回、キスして……!」
ものすごく恥ずかしい。
身体が熱い。
特に、頭が。
頬は真っ赤に染まっている気がする。
言ったことを激しく後悔した。
だから。
「今の、と……!」
取り消し、と言うつもりだった。
だが。
「ハイ! ハイ! ハイ!」
銀時の大きな声にかき消された。
驚いて、桂は銀時のほうを見る。
銀時が近づいてきている。
ひどく興奮している様子だ。
しかし、その手にゲーム機はない。ゲーム機は部屋の隅にそのままある。
銀時は言う。
「十回なんざケチくせェ、百回でも、千回でも、してやらァ!!!」
本気でそう思っているらしいことが伝わってくる。
桂はさっきとは別の意味で後悔した。
なんだか、恐い。
思わず、身を退いた。
「あっ、逃げんじゃねー! テメーがキスしろって言ったんじゃねーかよ!」
「勢いで言ってしまっただけだ。反省している。だから、落ち着け」
「今さら落ち着けるか、このヤロー。てゆーか、逃げんな!」
結局、桂は銀時につかまった。
その後のことは言うまでもない。








作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio