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僕らの日常

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日直って面倒だ。
授業の号令をかけたり、休み時間には黒板をきれいにしたり、担任から雑用を頼まれたり、日誌を書かされたり・・・。
本来なら二人でやるはずの日直が、もう一人の子が風邪で休んでいるせいで、僕が全部一人でやるハメになった。


ようやく放課後になって、残りの仕事は日誌を書くだけになった。
しかし、この日誌を書くのが僕は苦手だ。
別に今日の時間割と授業内容は、そのまま書けばいいから楽なのだが、一番の問題は今日の感想という欄だ。
特に何か変わった出来事でもない限り書くことがない。
僕がしばらく悩んでいると、
「よお、レッド。日誌書き終わったか?」
隣のクラスからグリーンがやってきた。
グリーンは僕の机の前まで来ると、日誌をのぞきこんだ。
「・・・・書けない。グリーン、書いて」
僕は日誌とシャーペンをグリーンに押し付けた。
「おまえなぁ、ここだけ筆跡違ったら別の奴が書いたってバレバレだろ」
「・・・・僕、苦手。感想うまく書けない」
「レッドは真面目すぎるんだよなー。こんなの簡単でいいんだぜ」
グリーンは日誌をパラパラとめくり、他の人が書いた感想を僕に見せてくる。
「ほら、こいつなんか”特になし”なんて書いてるだろ?」
僕はちょっと考え、再びシャーペンを握り締めた。
感想を書き終えると、日誌をパタンと閉じる。
「・・・・僕、日誌出してくる」
「ん。俺ここで待ってるから、行ってこいよ」
日誌を提出して、ほっと一息ついた。
教室に戻ると、グリーンはこっちを見てにっと笑った。
「もう帰れそうか?」
「・・・・うん。全部、終わった」
「じゃあ、帰ろうぜ」
こくりとうなずき、かばんを持った。
僕らはいつも一緒に帰っている。
昔からずっと変わらない。
大抵グリーンがしゃべって、僕が一言二言返事をする。
それが僕らの会話パターン。
作品名:僕らの日常 作家名:鳴海ゆま