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15R目の脳内補完を晒してみる

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松浪帝一郎は笹山新菜が好きだ。
 どのくらいかといえば、勝負の世界で生きる馬として強いバリストである彼女を敬い、忠誠を誓い、そして『お嫁さん』である彼女へ無上の愛を捧げられる程度には好きだ。齢15かそこらの高校生が何を言わんや、と思われるかも知れないが、仮にも他のバリストとエージを組んでおきながら未練がましく手を伸ばしかけた事実さえあれば馬である彼がどれだけ彼女に執着しているかの証明には事足りるだろう。結果的に彼女を説き伏せ、エージという関係を取り戻したので今後はとにかく有言実行、他のエージに当たり負けしないような身体を作り上げることに重点を置くべきだろう。

 同じレースに参加するすべてのエージを俺が潰せばいい

 全騎走行不能、彼女が望む一番を彼が得るためにはそれしかない、馬としての彼は重量級で速さに欠けるからだ。だがそんな手段を用いて全てが丸く収まる筈がない。彼が少なからず怪我をすることは前提条件、万が一にも当たり負けて転倒しようものなら彼女だってただでは済まない。
 何より彼女の風評に傷がつく。
 バリストは『馬のお嫁さん』である。そんな隠語が罷り通っているが実際に権限があるのはバリストの方で、事実上、馬はエージを組んでいるバリストの所有物だ。よって否が応にも彼女の命令で彼が他の騎馬を潰しているという図式が成り立ち、彼が提案したという事実は現実味に塗り潰されてしまうだろう。頭の良い彼女がそれに気づかない由がない、だが彼女はその提案を拒否しなかった。
 松浪帝一郎は笹山新菜が好きだ。
 どのくらいかといえば、同じレースを走る馬が何頭いようと全て潰し、壊し、自分の身体が同じ様に壊れたとしても尚、彼女を恨まずに忠誠と愛情を捧げ続け、他者から罵り詰られる彼女を壊れた身体で庇える程度には好きだ、愛している。たとえ切欠が昔飼っていて大好きだった犬の面影だったとしても、今、彼女の隣にいるのは、彼女と触れ合えるのは彼だ。それだけの事実で口の端が緩む、隣で眠る小さなカラダを抱きしめるだけで至上の幸福を味わえる。その幸福のために、
「嫌われてくれ」
世界が彼女の敵に回れば良いと思った。