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いろいろ野菜とジャガイモのオリジナルピザ

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 もう日が高く上った頃に、二人は目を覚ました。寝顔が可愛かったから、なんてロベルトは少し寝不足で、レオンはいつも通り元気な様子で。同居を始めてから、曜日ごとに家事の当番は代わる。休日、遅めの朝食を作るのはロベルトの役目である。あくびをしながら、手伝って、甘える恋人に、もちろん、猫みたいに伸びた頬にキスして、二人はまず洗面所。顔を洗って、レオンは髪を括って、歯を磨き、各々の朝支度を済ませ、そしてキッチンへ。エプロンを付ける頃にはもうロベルトの目は開いていて、もうあくびは良いの、からかっても、料理の間はね、なんてラテン男は格好付けた。
 ガスコンロの火、じゃがいもが焼けるにおい、朝と昼が混じった時間、白色のカーテンから漏れる光、葉と花が混じって落ちる日差し。トントントン、包丁が野菜を刻む、テンポは心音よりも少し早め、遅めの朝ごはんを手際よく、じゃがいもベーコンたまねぎナス、切り揃えて、オリーブオイルをたらり、フライパンに乗せる、その鮮やかさに見とれつつ、レオンはテーブルを整える。冷蔵庫から取り出した、冷えたジュースは二種類のフルーツ。グラスは差し込む太陽にきらきら反射、注ぐ液体の水面が眩しい、午前。ニンニクは少なめに、チーズは多めに降りかけて、ロベルトはふたをしめ、食器の準備を終えたレオンに、茶目っ気にウインク。
「ふたをして、十分待つだけでいいんだ」
 意図するところが分からぬ筈もなく、十分で足りるの、なんて冗句で返して、波打つ髪を解く。冷蔵庫にロベルトの身体を押し付け、背の低い彼に合わせて前かがみ、朝にするべきではない口付け。思い出すのは昨夜か、もしくは幾多過ごした昔のはなし、ピザが段々と焼ける香ばしさ、に混じってロベルトは気付く、パインアップルの味がする。ばれた、とレオンは舌を出し、少し先に飲んじゃった、許して、の代わりに口付けをして、仕方ないな、と笑いあう。
 十分間のじゃれあいの後、晴れの休日、恋人と二人、朝食を食べてジュースを飲んで、さて、今日の予定を決めようか。