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For the future !

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あらわれた肉体美に、顔を輝かせて見とれている者たちもいる。
ふたりは観客の様子など一切気にせず、ベルトを外して下に落とした。
それから、はいている物に手をかける。
息を呑んだ者もいた。
ふたりは脱ぎ捨てた。
あらわれたのは……、水着だった。
似鳥や岩鳶メンバーにしてみれば、お約束の光景だ。
しかし、それ以外では、ガッカリした者たちもいた。さすがに公衆の面前で全裸はないだろうが、ふたりの下着姿を期待していたのだ。
「似鳥!」
凛はふたたび呼びかける。
「どっちの勝ちだ!?」
遙も強い視線を似鳥に投げかけている。
ふたりとも自分が勝ったと思っていた。
似鳥は困った顔をしている。
「す、すみません! どっちのほうが早かったのかわかりませんでした!」
ふたり同時に脱ぎ終わったようにしか見えなかったのだ。
凛は一瞬考え、それから、カメラマンのほうに顔を向けた。
「ビデオ判定お願いします!」
いきなり頼まれたカメラマンは驚いた様子だったが、次の瞬間には確認作業に入った。
しばらくして。
周囲の視線を浴びつつ、カメラマンは口を開く。
「勝者は」
判定をくだす。
「僅差で、松岡選手です!」
「っしゃああッ!」
凛は勝利の雄叫びをあげ、あげた拳を自分の胸のあたりまで力強く振り下ろした。
喜びを爆発させている。
そして、遙のほうを向いた。
「ハル、俺が勝ったぜ」
思いっきりドヤ顔だ。
インタビューをそつなくこなしていたのとは別人のようだ。
遙は顔をそむけた。
ものすごく悔しそうだ。
ジャパンオープンで凛に負けたときは無表情だったのに。
いつもと違う遙の表情を引き出せたことに内心満足しながら、男性アナウンサーは凛に言う。
「では、改めて、松岡選手、ファンの皆さんに、なにかお願いします」
勝って気分のいい凛は遙の席に置かれていたマイクを手に取ると、観客席のほうを向いた。
「パンパシフィック選手権も勝ちに行くので、応援、宜しくお願いします!」
観客席から歓声があがった。
凛はいい気分のままマイクを遙に向ける。
「ほら、ハル、おまえもなんか言えよ」
遙はそっぽを向いている。
凛はその遙の背中に腕をまわし、ガシッと肩をつかんだ。
「勝った俺からの命令だ」
ニヤッと笑う。
「ほら、ほら、ほら」
心底楽しげだ。
遙は渋々といった様子で、顔を観客席に向けた。
「……応援宜しくお願いしま……っ、は」
途中で、遙は吹き出した。
凛に脇腹をくすぐられたのだ。
遙は凛から逃げると、鋭く凛を見据えた。
「凛! なにをする!」
「まえに言っただろ。ちょっとは笑えって」
「無理だと言ったはずだ!」
完全に冷静さを失い、遙は言い返した。
そんなふたりのやりとりがおもしろくて、観客や報道陣はクスクス笑う。
凛は遙に近づく。
遙は警戒した様子だ。
そんな遙に凛は言う。
「インタビュー、次にまわすまえに、ちゃんと締めておこうぜ」
「は?」
「さっきのをもう一回だ。今度は一緒にな」
凛はふたりのあいだにマイクを向けた。
それから、遙の眼を見て、せーの、と声をかける。
だから、遙は口を開いた。
ふたりの声が重なる。
「「応援宜しくお願いします」」
観客席から拍手が湧き起こった。








作品名:For the future ! 作家名:hujio