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憧憬の唄

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昔聞いた歌のメロディは懐かしい記憶を呼び起こす

昼間に部屋の掃除をしていたときに本棚から手にとって、開いてみるとレコードが入っていた。
いつの頃のものだろうか、埃にまみれて時が消えかかっていた。
「プロイセン王国国歌」薄く色あせた字、1800年代の音楽を誰が録音したのだろうかと思いながら
レコードの針をのせた。
まだ、ルートが兄の背中を追っていた頃の。

「よー!ヴェスト、何聞いてるんだ?」
ヘッドホンをしているせいで、足音に気がつかなかった。
いつもなら部屋でブログを更新しているはずの兄が部屋のドアを開け、ルートヴィッヒの側に座った。
「風呂入ったぜ、寒いからお前も入れよ」
「・・・!!兄さんいきなり部屋に入ってくるな」
「何してたんだよ。お、音楽か?ヘッドホンして何聞いてるんだよ。俺様にも聞かせろ」
興味本位にルートから片方のヘッドホンを奪い取ると、耳をつけて流れてくる曲を聴いた。
黙ってメロディに耳を傾ける、
「Nicht Roszlig und Reisige Sichern die steile Houmlh〜」
目を静かに瞑り、自然と口ずさむ唄。
「・・・ずいぶん懐かしいじゃねぇか」
「部屋を掃除したら出てきたんだ。」
あの頃の自分はまだ国として不安定で、兄の背を必死で追いかけていた。
戦いに向かう背を見守るだけで、力のない自分を悔やんだ。
ー大丈夫だ、お前は俺が導いてやるから
ー立派な帝国に

「兄さん」
短いメロディ、最後まで歌い終えて弟の方を見る。
いい想い出も、悪い記憶もある。
最愛の弟が聞いて微笑んでくれているのなら、それは幸せなことなのだろう。
「俺は貴方のことを誇りに思っている。貴方の弟で良かった」


















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1871年がドイツ帝国の成立ならその頃のプロイセン国歌は
ドイツの幼い頃の記憶に結びついているんじゃないかなと思います。
子守唄的な・・・?
レコードに録音したのはローデリヒということで。
プー国歌の「皇帝陛下万歳」はイギリスと旋律が同じということらしいです。
どんな関係があるのかドキドキ。

兄弟愛ですね★愛ですよ愛。

歴史オンチです。勉強中。
作品名:憧憬の唄 作家名:千秋けん