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エルオブノス
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novelistID. 54547
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艦これ知らない人がwikiの情報だけで大鯨書くとこうなる。

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これも補給活動の一環なのだろうか。

 大鯨の輸送任務を視察してみたところ、玉ねぎや馬鈴薯の輸送どころか調理まで自ら行っている。本人は「輸送だけして後は皆さん任せというのは、無責任ですから」と言うが…まあ本人がそうしたいと言っているし、周囲も喜んでいるので特に止める理由もない。

「今日のおゆはんは、肉じゃがですよー。」

 皆の期待の眼差しは、望んだ通りの戦果を上げたらしい。大鯨の言葉に誰も彼も喜んでいる。

 ところで、肉類の備蓄は十分なのだろうか。生肉は輸送できないから、現場の備蓄分に頼る事になる。補給任務で来たのに備蓄を消費してしまっては、本末転倒だ。

「ご心配なく。輸送用に長期保存処理をした肉類も、ちゃんと運んできましたから。」

 なるほど、干し肉か。それなら備蓄の心配はいらない。
 …干し肉で作る肉じゃがは美味しいのだろうか?

「手前味噌ですけど、提督も召し上がったら分かりますよ。牛肉は干し肉に向きませんから、豚肉を使う事になりますが…お嫌いじゃなければ、是非。」

 大鯨がそう言うなら、期待していいだろう。皆の表情も味の保証をしてくれている。


「まだ時間が掛かりますから、皆さんやりたい事があればどうぞ。出来たら呼びますよ。」

 大鯨の言葉で、皆それぞれの目的別に散っていった。きっと全員、呼ばれるのを楽しみにしながら。


 結局、視察の用しかない僕だけが大鯨の隣に残った。

 それにしても、この和やかな雰囲気は何だろう。…と言っても、僕が普段いる鎮守府の雰囲気が悪いというのではない。賑やかで良い場所だ。
 しかし、大鯨が補給任務に出た先は…いつもこうなのだろうか。まるで、そこに家族が生まれたようになっている。なんだか温かい。

 「大鯨は、お母さんみたいだな」。
 そんな感想を言うと、大鯨は複雑そうに笑った。

「お、お姉さんというわけにはいきませんか…。」

 でも、母艦だろう?

「まあ…そうですねぇ。お母さんですか…。」

 それは困ったような笑顔で…けれど、どこか嬉しそうでもあった。
 補給任務を任される艦としては、やっぱり補給先で喜んでもらえるのは嬉しいだろう。子供の喜ぶ顔を嬉しく思う母親のようだ。

 鍋を見ながら少し考えていた大鯨は、急に明るい顔になって僕を見る。

「…そうですよね!わたし、皆さんが笑うと嬉しいんです。それってやっぱり、お母さんみたいですから。」

 ふふ、と大鯨は笑う。
 僕も笑う。なんだ。大鯨も、僕と同じ事を思ったんだ。

「よーし、そうと決まれば。子供の皆さんが楽しみにしているおゆはん、大鯨が腕によりをかけて作りますよ!」

 なんて頼もしいお母さんだろう。一方の僕は、今は何もしてやれない。料理に対して僕が出せる指令なんて無いのだ。そういう点を考えると…。

 仕事の時間以外はお母さんに任せてのんびりしてる僕は、さしずめ休日のお父さんだね。
 深い意味もなく、そんな言葉が出た。

 大鯨は「えっ」と小さく言って僕を見て、顔を真っ赤にする。「そうですね」と消え入りそうな声で言って、鍋に視線を戻して口をつぐんだ。

 どうしたんだろう。…なんて、思わない。
 さっきの言葉を言った直後、僕だって多分大鯨と同時に、その意味に気付いた。何てことを言うんだろう、この提督は。


 大鯨が腕によりをかけた夕飯ができるまで、僕も大鯨も黙ったままだった。

 ただ…たまに大鯨が顔を上げて、僕を見てニコニコ笑う。僕も笑い返す。言葉は無い。
 それを嬉しく思ってしまう僕は、本当に提督という役職をやっていていいのだろうか。特定の艦に肩入れするようでは、全ての艦に責任を持つ提督業は円滑に進まない。

 しかし、そういえば、今の僕は休日のお父さんだ。職務中でないなら、このくらいは…どうか、許されないだろうか。
 照れくさそうに、けれど幸せそうに鍋を見つめる大鯨。それを見守る僕は今、他にないくらい気持ちが澄んでいるのだ。