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その後の幸せ ~パパのいうことを聞きなさいより~

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3月に結婚してから、6ヶ月。
ひなと空と俺の三人暮らしもだいぶなれ、最初こそ、奥さんこと、空ちゃんこと、「瀬川空」のことを、「空」と呼び捨てするのはなんだかこそばゆくて、いつも、ダメだしされていたけれど、時が進むにつれ、あまりためらいもなく、「空」と呼ぶことができた。

彼女はみるみるうちに美しくなり、結婚して奥さんになってなんだかほこらしく感じる。

「祐太さん、起きて」
そうやって毎回笑顔でおこされることも、すでに彼女の父親代わりだったころからやってもらっていたことだか゜、改めて夫婦になって、彼女に対していろんな感情を抱えるようになった。

 「えっ?」
 俺は美羽ちゃんの言うことを疑う。
 「だから、今度の秋休み、ひなと私とママで旅行に行こうと思うんです。いいですよね?」
 美羽ちゃんは今はこの家をでて、一人暮らしをしている。ひなは空ちゃんと結婚するとき、俺たちの養子として一緒に暮らしている。
 ハネムーンも美羽ちゃん、ひなと一緒に出かけた俺たちだ。途端に、二人きりにされるとどうしたらいいかわからなくなる。
 「ひなも?」
 「はい、もちろん」
 きっぱりといいきる美羽ちゃんに、
 「でも、それって俺と空ちゃんが二人きりということに・・・」
 そう戸惑うと、
 「今更、何言ってるんですか? もう結婚して半年がたつんですよ。 いくらなんでも、お姉ちゃんもかわいそうです」
 ・・・言いたいことはわかる・
 でも、最近、とくにまずいんだ。
 空ちゃんにドキドキすることが多くて、その、こういうこというのは何なのかもしれないけど、抱きしめたい、独り占めしたいと強く思うのだ。
 大切な空ちゃんと一線を越えることは彼女が大学を卒業するまでは自重することにしたのに、それがまもれそうにない。
 「おじさんまじめだからいろいろ考えているでしょうけど、お姉ちゃんだって、もっと二人きりになりたいと考えていると思いますよ」
 「・・・わかったよ。旅行はしてもいいよ。いつも気を使ってもらってありがとう」
 「私にお礼はいらないですから、お姉ちゃんとゆっくり過ごしてくださいね」

そして、秋休み初日。
ひなは元気よく、国内旅行に出かけ、空ちゃんは大学がお休みということで、朝から俺と一緒にいる。

「祐太さん」
にこやかに声かける空ちゃんに、
「えっ、何かな?」
「今日、二人きりだね・・・」
「う、うん・・・なんだか、ひながいないと落ち着かないな」
「私も・・・、でも、祐太さん。こうして二人きりになるのって久しぶりだね」
「うん・・・」
そういうと、空ちゃんは緊張した表情で、
「・・めてもらっていい?」

「えっ?」
「だから、その・・・抱きしめてもらっていいかな?」
「ええーー!」
俺は刹那、後退する。
「あのね、私、結婚してすごくわがままになってきたのかもしれない。祐太さんともっと二人でいろいろ過ごしたい。祐太さんからすれば、保護者として・・・とか考えているんだとおもうけど、私はもう、祐太さんの「妻」なんだよ」
「それはわかってるよ」
「じゃあ、いいよね」
そういうと空ちゃんがソファー目の前に座る。
「う、うん・・・空、」
覚悟を決めた俺は空ちゃんをぎゅっと抱きしめた。
彼女はもう娘ではない。
俺の大切な奥さんだ。
愛おしくて、愛おしくて、少し力を強めて
抱きしめる。

不思議だな。
こうすると、なんだかとっても安心する。
空ちゃんがその・・・俺だけのものになったみたいで、なんだか誇らしくも思う。

「祐太さん・・・大好き」
そういうと空ちゃんの唇が目の前に、
俺は戸惑うことなく、そっとキスをした。

☆☆☆
朝から、抱きしめてもらって、キスしてもらってとっても幸せ。どうしてもにやけてしまう。

私は、祐太さんと結婚できて本当によかった。
優しくて、結婚をしてからこんなことをいったら何だけど、美羽やひなよりも大切に扱ってもらっているような気がする。

結婚して、祐太さんとの時間が増えるにつれて、やっぱり子供がほしくなる。
愛する人との子供・・・。
ほしくて当然だよね・・・。
祐太さんにいったら、幻滅されるかな?
ちょっと怖い気がする。

でも、結婚したんだし、私は愛する人との子がほしい。

私は勇気を振り絞って祐太さんに、

「祐太さん、子供ほしいよね?」
そういう私に、祐太さんは大きく目をあけ、呆然としている。
「空・・・」
「うう。恥ずかしいこといってごめんなさい。でも、最近特に思うんだ。もちろん、ひなは大切だよ。それは変わりない。だけど、祐太さんとの子ほしい・・・そう思うのはわがままなのかな?」
勇気を振り絞っていう。
「・・・ほしいかな」
祐太さんが顔を真っ赤にしていう。
「だよね! でも、ということは・・・」

「正直なこという。空ちゃんとの子はほしい。けど、やはりそういうことすることは空ちゃんを汚すみたいでなんか・・・」
そういうと、
「そんなことない! 私は祐太さんのものだよ! 私は、もっと祐太さんとその・・・」
最後までいうのははばかれた。
「・・・空ちゃん、イメージしているほど俺は紳士的ではないかもしれないし・・・」
「祐太さんと一緒になりたい。 お願いします」
私はおねだりをした。
そうすると祐太さんは、
「・・・空ちゃんをみているとドキドキしてそういうこと・・・したいって思う。もう、六ヶ月たつから伸吾さんも許してくれるかな?」
「・・・大丈夫だよ。お父さんは私の幸せを大事にしてくれるはずだから」

そして、その夜何があったかはここにはとてもかけない。
初めての経験はびっくりすることも多かったし、でも、それ以上に祐太さんと一諸にいることの証明みたいで・・・うれしかった・

☆☆☆
 そして、次の年の7月。私と祐太さんとの間に子供が生まれた。元気な男の子だった。
「かわいいね、ひな、これからおねぇちゃんになるだ・・・」
 普段、「わたし」っていうようになったはずのひなだけどよほどうれしかったのか、元に戻っている。
 美羽も、
「かわいいね。本当に男の子なんだよね」
そう疑う。
「ちなみに名前はどうするの?」
美羽に尋ねられ、私は答える。
「晴斗にしようって裕太さん・・・パパと相談済み。ひなと兄弟になるわけだから、「春」に関係することばわ入れたかったんだ」
「で、おじさんは・・・」
「出産は立ち会ってくれたけど、それから忙しいみたいで・・」
「もう、あいかわらず・・・」

「「デリカシーにかけるよね」」

私と美羽の声が重なった。

☆☆☆
俺、瀬川祐太ははれて一児の父となった。
もっとがんばらなきゃな・・・。

しかし、
最初に出会ったとき。
空ちゃんになにか感じたのは事実だ。
初めてあったとき俺は中学生で、空ちゃんは小学生だった。・・・。
それがこうして夫婦になり、子供が生まれ、パパになる機会ができたのは感無量だ。

毎朝、俺は
「いってきます・・・ママ」
「いってらしっしゃい・・・あなた」
そういって、キスを交わす。

ひなに毎回みられているけど、正直もうなれた。
俺のかわいいかわいい奥さん。
空は、俺の大切な大切な人だ。
「一生大事にするからね!」

FIN

あとがき