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オダワラアキ
オダワラアキ
novelistID. 53970
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君のことが好きだから 番外編

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ひるなかの流星【君のことが好きだから 番外編】
舞台は、君のことが好きだから③の次の日。朝帰りしたすずめにおじさんは?




朝の光が眩しくて目を開けると、目の前によく知った顔が、寝息を立てて眠っている。
すずめは大きなあくびをし、馬村の胸元にモゾモゾと顔を埋めると、寝ているはずの馬村もすずめを抱き締める。

「なに、可愛いことしてんだよ…」
「あ、起きた…?おはよう」
すずめの動きで目を覚ました馬村は、おはようとすずめの額にキスをする。



時刻は朝4:30。もう少しで始発列車もくる時間だ。
しかし、すずめは昨夜の余韻が残っているせいか離れがたくて、自分から起きようとはしなかった。
「馬村…」
馬村もすずめを抱き締める手を緩めることはない。
「口に…して…」
「なにを?」
分かっているくせに、こういう時だけ意地悪になる。
「キスし…っ」
言うより早く唇を塞がれた。
2人は横向きで抱き合ったまま、唇を合わせる。
「ふっ…はぁ…っん」
段々と激しくなる口腔内の愛撫に、すずめが待ったをかけた。
「ダメ…っ、だよ…、もう」
「分かってる…ちょっとだけ」
そう言ってすずめを下にすると、また深く唇を合わせてくる。
「んっ…は…ぁ」
昨夜お風呂場の前で、衣類を脱いだままだった為、2人は裸同然の格好で眠っていた。
肌と肌が触れ合ってのキスはマズい、行為が止まらなくなる。それが分かっていながらも馬村はキスすることをやめなかった。
「はぁ…ん、も、ほんと…ダメ…あっ」
下に手が伸びてくるのが分かるのに、拒否することが出来ない。
ヌチュと音を立て指を入れられると、もう抗いようがなかった。
「あぁ…ん、はぁっ…」
昨夜の行為で慣れた身体が、もっともっとと奥に飲み込んでいく。
指だけではもう足りない。


その時、室内にアラーム音が鳴り響いた。
そういえば、昨夜寝る前に一応アラームかけておこうということになった。
「仕方ねぇな…」
「うん…」
すずめは少し残念なような、ホッとしたような気持ちで頷いた。
馬村はアラームを止めると、
「30分だけな…」
と言ってすずめをベッドに押し倒した。



30分で済むはずもなく、散々イチャイチャした2人がホテルを後にしたのは、7時のことだった。

すずめは仕事、馬村は大学の予定があったが、朝の罪悪感からかどうしてもすずめをマンションの前まで送るという。
すずめは、疼くような痛みはあるものの、昨夜の起き上がれない事態にはなっていなかった。
それどころか、痛みを感じると色々なことを思い出すのか、恥ずかしさからか、いてもたってもいられなくなってしまう。
「身体…辛くないか?」
マンションの前に着いて別れ際にそう聞かれると、すずめは笑う。
「それ…もう、何回目?大丈夫だってば」
馬村も苦笑して、そうかと言うと、すずめをギュッと抱きしめた。
すずめも手を背中に回して答える。
「じゃあまたな」
軽いキスをすると、急ぎ足で帰って行った。



諭吉がゴミをまとめて、マンションのゴミ捨て場に持っていくと、ちょうどすずめが帰ってくるところだった。
声を掛けようと、手を上げかけて、絶句する。
一緒にいたのが、すずめの彼氏だったからだ。

昨夜は、水族館の仲間と飲み会で、ウーロン茶と間違えて、ウーロンハイを飲んでしまったすずめが、酔っ払ってゆゆかの家へ行きそのまま寝てしまった、そうゆゆかから連絡が来た。
その時、怪しいとは思った。
友達の家に泊まる…というのは、身内に内緒で彼氏とお泊まりをしたい時の常套句であることに気がついたからだ。

すずめを抱き締めてキスまですると、馬村は帰って行った。
諭吉は、すずめが見送りをしている間に、ゴミを捨てることも忘れて部屋へ戻る。

「すずめ…おか、えり…」
「ただいま〜あれ、おじさんゴミ捨て?私が行こうか?」
「えっ?あ、そうだ…忘れてた!ちょっと、捨ててくるな…」
何故か慌てている諭吉を不思議そうに見る。
「すずめ…あの、な…昨日…」
「うん?」
「昨日……何でもない…」
「…?あ、私バイトの用意しなくちゃ!おじさん、ゴミ捨てありがとう!」




「…ってことなんだよぉ〜。なぁ、なぁ、どう思う?やっぱり2人でどこか泊まってたのかな〜?ってことは、そういうことになっちゃった…ってことで…」
「………」
「でもさ〜、俺としては複雑だけど、もう高校生じゃないしさ〜。そこで説教するのってどうなのよ…って思うわけ」
「…………」
「いや…でも、まだ19歳で、未成年だしな…。いやいや、19歳って結婚も出来る年だし…」
「…………」
月曜日の仕事帰りに、諭吉からの呼び出しで店に寄ると、姪のあれやこれやを全て聞かされて、獅子尾はため息をつく。

もしかして、諭吉なりに気を使って、馬村との仲を話すことによって、獅子尾の傷を癒し…そんな訳はない。

また拷問だ…これは。

「ゆきちゃん…他に友達いないの…?」
獅子尾は深くため息をついた。

fin