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白雪りんご
白雪りんご
novelistID. 56222
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【転生】大海賊時代に転生した少女のお話。

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全ての始まり



「あ゛-……怠い……」

ジャージの裾を捲り上げ、殆ど無意識に呟きながら歩く私。

今日は8月、午後12時半くらいだ。
私は今、家の近くのコンビニ前、大通りの信号前にいる。
何故かと聞かれれば、お母さんに「たまには外で遊んでくれば?」と妙に優しい顔で外に出されたからである。

あの出来事さえなければ、私はクーラーの効いた部屋でアイスを片手にPCしていただろうに。
――ああ、可哀想な私。
あと1時間くらいは外に居なきゃいけない。
いやね、私的にはもうすぐにでも家に帰りたいんだけど、鍵がなくて。
鍵は閉まってるだろうし。
私ももう高1だし、公園で元気に走り回る勇気も体力も気力も無く。
少ないお小遣いで買った某ソーダ味のシャーベットをかじっているしかなかった。

そして、気怠げに信号を眺め、それが青に変わるのを待っている。
そういえば本当は緑色だけど皆青って言うよね、ちなみに私はエメラルドグリーンに見えるぜ☆
とか考えながら。
暑すぎて半ば思考がおかしい。

――そして、この暑さを吹き飛ばすような――破壊音。

”ガシャアァンッ!”

「え……?」

あまりに急な出来事だったから。
肩を震わせ、音のした方を勢いよく見る。

――血だ。
大破したトラックも見える。

18日だし――カゲ厨とかかな……
そう思い、もっと近くに寄ろうと横断歩道に足を踏み出す。
意外とグロ系は好きで、18Gとか普通に見ちゃってるんだけど。
いや、ここだけの秘密ね?

――人が死んでいるかもしれないのに、それを嬉々として見に行くなんて、本当嫌なやつだ。
死んでしまえば良いのに――なんてね。

……その願いは、叶えられた。