主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
タケシ「ジロウはポケモンの能力を上げる技を使いながら相手のポケモンに大ダメージを与えるスタイルなんだ。一番最初に使ったげんしのちからの追加効果はなんだ?」
アイリス「確か、たまに使用したポケモンの全ての能力を上げることがあるだったわよね?」
タケシ「確実に能力を上げる技ではないが、あともう一つあのカブトプスには能力を上げる技があるんだ。」
ジロウのようにポケモンの能力を上げる技や逆に相手のポケモンの能力を下げる技は使い方によってはかなり重宝する代物である。徐々にまたは一気にと能力変化の度合いは様々であるが、うまく機能するかはそのトレーナーの使い方次第と言えよう。
カスミ「もう一つの能力を上げる技がどんなものかは分からないけれど、サトシにとっては苦戦を強いられそうなのは間違いないわね。」
固唾をのんで見守る観客サイドの面々。この直後の攻防で実際にサトシは、ジロウのこの戦術に苦しめられることになる。
サトシ「なかなかやるな、ジロウ! それならこれはどうだ! ツタージャ、メロメロ!」
ツタージャ「タジャ! タァ〜ジャ〜!」
(最近は使われなくなったが)ツタージャの代名詞ともいえるメロメロ攻撃。これは性別の異なる相手をメロメロ状態にさせて、自分に攻撃しにくくさせる技である。まぁ、相手の性別が異なる場合のみ有効なのだが…
カブトプス「…プシャア!」
ツタージャ「タジャ!?」
サトシ「き、効いてない!?」
ツタージャのウィンクから放たれたハートはカブトプスに命中するも、カブトプスは至って平然としている。どうやら、カブトプスはメスだったようだ。
ジロウ「残念だったね。今度はこっちから行くよ!」
ジロウは次の指示をカブトプスに与える。
ジロウ「カブトプス、つるぎのまいからシザークロス!」
カブトプス「プシャ! プシャア! プシャシャア!」
カブトプスは、つるぎのまいで攻撃力を格段に上げながらツタージャに接近し、強力なシザークロスで攻撃を仕掛ける。
ツタージャ「タジャア!」
ツタージャはそのまま効果抜群のダメージを喰らう。さらに言えば、つるぎのまいで攻撃力が上がっている為にこのダメージはサトシとツタージャにとってかなり痛い。
サトシ「負けるな、ツタージャ! つるのムチ!」
ツタージャ「タジャタジャ! タジャアアアアア!」
ツタージャはすぐに体勢を立て直した後、つるのムチでカブトプスの身体を縛って身動きを封じる。
サトシ「そのまま、リーフストーム!」
ツタージャ「タジャ! タァァァジャ〜!」
カブトプスを縛り付けた状態で、ツタージャはリーフストームを発動。
カブトプス「…プ、プシャア!」
リーフストームは身動きを封じられたカブトプスにそのまま命中。縛りは解かれたものの、カブトプスは効果抜群のダメージに加えて葉の嵐によって進行方向とは逆方向に吹き飛ばされる。まさに両者一歩も譲らぬ攻防、この後どんなバトル展望が見られるというのか…
続く
後書き
次回、バトル終盤まで一気に飛ばしていくつもりです。
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河