主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
タケシから技のデメリットを聞かされ、少し考えるサトシ。だが、その思考時間はすぐに終了し、
サトシ「…俺とピカチュウなら大丈夫だぜ。今モンメンとアーケンをゲットするには、その技が必要なんだろ? ほら、ピカチュウも「大丈夫だ」って顔しているぜ」
ピカチュウ「ピカァ!」
ピカチュウの心に迷いはなかった。正に覚悟を決めたという顔をしている。同じ仲間であるタケシに対する信頼感の表れであろう。
タケシ「サトシ、ピカチュウ…。本当にスマン。グレッグル、ヘドロウェーブ!」
グレッグル「ンー! ンンンンンー!」
タケシはサトシとピカチュウに詫びを入れつつ、グレッグルにとっておきの技‘ヘドロウェーブ’を指示。グレッグルから放たれた毒の波が、広範囲にわたって広がっていく。
アーケン「アァァァァァ!」
モンメン「メェェェェェン!」
‘ヘドロウェーブ’は見事、アーケンとモンメンに命中。草タイプのモンメンには効果抜群のダメージ、さらに運の良い事にアーケンには急所にあたるダメージを与えることが出来た。
デント「今だよ! 2人とも!」
サトシ・タケシ「「あぁ」」
サトシとタケシはここぞと言わんばかりに、パルパーク専用のモンスターボールであるパークボールをそれぞれ1つずつ取り出す。
サトシ・タケシ「「いけぇ! パークボール!」」
サトシはモンメン、タケシはアーケンに向けて思いっきりパークボールを投げ込む。
パァン!
ボールが当たった2体はそのままボールの中へ吸い寄せられる。ボールはしばらく揺れた後、ピタリと動かなくなる。ゲット成功の合図だ。
サトシ・タケシ「「よし! モンメン(アーケン)、ゲットだぜ!」」
ピカチュウ「ピ、ピッピカチュウ…」
ピカチュウは先程の‘ヘドロウェーブ’で毒状態になったようである。ただ、そんな中でもサトシ達とポケモンゲットに成功した喜びを噛みしめるために、ガッツポーズをとる。
タケシ「ピカチュウにこのモモンの実を食べさせてやってくれ」
サトシ「おぉ、サンキュー。タケシ」
タケシから手渡されたモモンの実を、サトシはそのままピカチュウに食べさせる。処置が早かったおかげか、ピカチュウの毒はきれいさっぱり消えたようだ。
タケシ「ピカチュウには本当にすまないことをした」
サトシ「いいって、それでアーケンとモンメンをゲットできたんだから。ピカチュウもそこまで気にしていないみたいだぜ」
ピカチュウ「ピカピィ、ピィカ!」
タケシ「そっか、それならよかった。でも、タッグバトルでこの‘ヘドロウェーブ’は多用できないな」
デント「お互いに余程の信頼感がなければ、使いづらい技だよね」
サトシ「まぁ、タケシのおかげで幸先のいいスタートが切れたんだ。これからどんどんポケモンをゲットしていこうぜ」
タケシ「あぁ」
デント「僕も負けていられないね」
マサト「みんながんばって!」
アーケン、モンメンゲットで幸先のいいスタートが切れたサトシ達。ここからサトシ達は、何体ものポケモンをゲットするのだろうか…
続く
後書き
次回は、女性陣の動向についてです。
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河