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同調率99%の少女(5) - 鎮守府Aの物語

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 数分後、工廠に村雨が姿を現した。
「ねぇ提督さぁん。本館に時雨たちの姿が見えないんですけど?」
「ん?あぁ。俺たちがほかを見学してる間に出撃したんだろう。」
「そうですかぁ。あと本館今誰もいないんですけどまずくないですかぁ? 今日は妙高さんも出勤してきてないようですし。」
 そう村雨が言った妙高は、鎮守府Aの唯一の重巡洋艦の艦娘である。那珂は偶然にも会うタイミングがなかったのでどういう人なのかわからずじまいでこの2ヶ月経っていた。

「あ!そうか。そりゃまずいな。」
 村雨から本館の様子を聞いた提督は顔を明石のほうに向ける。
「明石さん。このあとの演習試合の段取りとかお願いできるかな? 俺本館に戻ってなきゃいけないからさ。」
「はい。任されました。こっちは私が仕切っておきますからお戻りになられて結構ですよ。」
「ありがとう。……それじゃあみなさん。演習試合が終わったら本館に戻ってきて下さい。それで俺から最後の説明と質疑応答で、見学を終わりたいと思います。」
「「「「はい。」」」」

 挨拶もほとほどに、提督は人が誰も居ない状態の本館に駆け足で戻っていった。その様子を那珂ら7人は眺めていた。

「で、私なんで呼ばれたんですかぁ?」
 当然の質問を誰へともなしに投げかける村雨。それに五月雨が答えた。
「あのね真純ちゃん。これから那珂さんと演習することになったの。私と組んでくれないかなぁ?」
「え゛、 今から!?  また急ねぇ……。いいわよ。協力したげる。」
 驚いたが、さすがに五月雨一人で那珂と戦わせるのも酷だと思い、村雨はニコッと笑ってOKを出した。友達が快く承諾してくれたので五月雨は胸元に手を当ててホッと一安心する。その様子を見て明石が音頭を取り始めた。

「村雨ちゃんも了承したということで、じゃあ3人とも。艤装付けて演習場に行って下さい。」
「「「はい。」」」
 明石を先頭に那珂・五月雨・村雨は工廠に入っていった。それに続いて三千花らもついていった。