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同調率99%の少女(5) - 鎮守府Aの物語

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「みっちゃ〜ん。ずっと見られてると、さすがのあたしもはずいよ〜。」
 私物の下着だけになった那珂が文句を言う。
「あぁゴメン。どういう構造の服になってるのかな〜と思ってさ。なるほどそうなってるのね。」
「あたしよりも五月雨ちゃんの制服のほうがみて楽しいと思うけどな。不思議な構造してるよ〜。」
「へぇ〜」

 と、三千花の視線の矛先を五月雨に向けさせる。標的になりかけている五月雨はビクッとして思わず那珂と三千花のほうを振り向いた。さっきまで那珂をジーっと見ていた三千花の視線となぜか那珂の視線までが自分に向いているのに気づいてしまった。
「うぅ〜なんで私に振るんですか〜見ないでください〜」
 そういう五月雨は上着はすでに脱ぎ、胸当てを脱ぎ終わるころであった。あとはその下のノースリーブワンピースを脱げばその下は……という状態である。

「いいじゃない〜、まだワンピース着てるんだし。それよりも五月雨ちゃんの服の構造説明してよ。初めて会った時からそれ気になってたの〜。」
 おいでおいでをしながら那珂は、気になってしょうがない五月雨の制服をどうにかしていじくろうという魂胆で顔をにやけさせていた。
 この約2ヶ月、頼れる先輩那珂と仲良くなって安心しきっていた五月雨だが、普段の調子づく様+たまに悪乗りするところがある人なのだと、改めて思い知ったのだった。

「中村さ〜ん。黙って見てないでこの人どうにかしてくださいよぉ〜。」
 ゆっくりと近づいてきている那珂に対して身構えつつ、那珂の友人である三千花に助けを求める五月雨。さすがの三千花も他校の中学生相手に友人が暴走するのを黙ってみているつもりはなく、よっこらしょっと席を立って那珂に近づき、彼女のおでこをペシリとはたいて注意を促した。
「あいたぁ!」
「ホラホラ。五月雨ちゃん嫌がってるでしょ。それに早く着替えなさいよ。毛内さんたち待たせてるんだからね。二人も今のうちにさっさと着替えちゃってね。」

「はい。ありがとうございます。」
「私はもう着替え終わりましたー。」村雨はバンザイして着替え完了を3人に知らせた。
 そんな村雨は五月雨が那珂と着替えの攻防をしている間にせっせと着替えを進めていたのだ。
「あえ!? もう終わったの?」
「さみが那珂さんとふざけてのんびりしてるからよ。」
 五月雨にツッコミを入れる村雨の格好は、中学校の指定のジャージ姿だった。彼女は学校の制服で演習したため、今まで着ていた服がまだ乾ききっていないので仕方なくジャージを着たのだ。

「私、工廠行って制服もっと乾かしてもらってくるから。」
「うん。わかった。またあとでねー。」
「えぇ。時雨たち戻ってきたらみんなでスーパー銭湯寄って帰りましょ〜。」
 五月雨と簡単に約束を交わし、村雨はそう言って更衣室からいち早く出て行った。

「……そんじゃまあ、私達も着替え、早く済ませちゃいますか。」
「そうですね……。」
 那珂は高校の制服に、五月雨は中学校の制服にそれぞれ着替えて更衣室を後にし、和子たちの待つロビーへと戻った。