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敵中横断二九六千光年3 スタンレーの魔女

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そうなのか? そうだ、もちろんそうなのだろうと近藤は思った。冥王星には百のガミラス艦がいる。〈ヤマト〉はかなり強い船なのかもしれないが、だからと言って百に向かって勝てるわけない。しかし、波動砲ならばただ一発撃つだけでいい、それで勝てると言うことになれば話は別だ。作戦としては撃つのが当然。

そういうことになるのだろうと近藤は思った。そのときだった。眼の前にいる選手仲間が、

「いや、ちょっと待て」と言った。「ガミラスは昨日みんな逃げ出したって話も聞いたじゃないか。波動砲を恐れてさ。今のあの星はガラ空きなんだろ。ならば……」

「ああ」と言った。「〈ヤマト〉一隻で、波動砲を使わずに基地を討てるかもしれない。そんなことを言ったやつが……」

「いたよな。だからどうなんだ。〈ヤマト〉がその作戦で行ってるってこともあるんじゃないのか」

「まさか」と言った。「バカな。そんなふうにいくかよ。甘い考えで向かって行ったら、罠にかかって殺られちまうに決まってるだろ」

「そりゃあ……そうかもしれないけれど……」

「〈メ号作戦〉は失敗した。基地の位置もわからんと言う。なのに、船一隻で……」

近藤は言った。そのときだった。球場の中が急にガヤガヤとざわめき出した。『あれを見ろ』と言う声もする。

「なんだ?」

と近藤は言った。見れば、話し相手の男も、目を見開いて近藤の頭の上の辺りを見ている。

後ろに何かあるらしい。振り向いてみて、球場の向こう正面なのだと知った。大スクリーンに電気が戻り、何やら文字を映しているのだ。

こう書かれていた。《冥王星で核と思(おぼ)しき爆発を確認》。