『頭文字作文』
「……シズちゃん、ちょっとずるくない?」
「あ? 何がだ。ちゃんと作文になってるだろ」
「これ、最後の長すぎでしょ。句点ふたつもあるよ。これじゃ俺、『おりはらいざやおい』だよ」
「それなら、てめえだって『へいわじましずふお』じゃねえか」
「俺はそんな長くなってないでしょ。句点だって一個だし」
「屁理屈こねてんじゃねえよ」
「屁理屈じゃないよ。俺すごく一生懸命考えて、シズちゃん作文つくったのに。やだー、ずるーい」
「うるせえ! うぜえんだよノミ蟲!」
「すぐ怒鳴って暴力で解決しようとするー。脳みそ筋肉なのは解ってるけど、俺にそんなの通用しないよ?」
「ちッ……変えりゃいいんだろ、変えりゃ」
や:……犯り殺されるのと、どっちがいいか選ばせてやる。
「…………………………!?」
「これでいいだろ。『。』はひとつだぜ?」
「いやいやいやいや、これはないでしょ、別の意味で」
「うるせえ、てめえが直させたんだ。責任とれよ」
「とらないよ! っつーか、何の責任だよ!?」
「黙れ」
「ーーーーーー!!!!!」
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ことばあそびには、気をつけましょう。