琴浦さんwith生徒会役員共 第一章
~これは彼らが一つ進級を果たした後の物語~
翠ヶ丘高校二年生の教室の一角にて・・・
とある「さとりの少女」と「エロスの貴公子」の恋が成就してからしばらくたち、
ぽかぽかと柔らかな日差しが包み込む春がやって来た今日この頃・・・
…肝心の主役二人は、この心地良い天気とは裏腹にぐーったりとしていた・・・
真鍋 「あー、今日もやっと授業が終わったな。」
真鍋 「正直疲れたぜ・・・」
琴浦 「まったくよ。」
琴浦 「真鍋くんが授業中にも関わらず
私でエロスな妄想ばっかりするからホント疲れちゃう」
――彼の妄想に振り回されて授業に集中出来なかったのが不服だったのだろう。
―― 一体どんな妄想をしていたのか?作者も男の子だから気にはなるが、
余りにもひどい内容だったらしいので今回「は」自重しよう。
――どうしても知りたいというならば・・・
そうだな、読者自身で想像してみるなり、原作やこの手のssで
それっぽい出来事を探して見ると良いだろう。
しかし作者はお勧めはしない。
――そんなつまらんメタ話はさて置き・・・サーセn。
真鍋 「だってしょうがないだろー、退屈なんだし、健全な男子高校生だしー・・」
真鍋 「琴浦のリアクションが凄くかわいいからーー」ムフーー
琴浦 (真鍋君、その「ムフー」さえ無ければ私も素直に嬉しくて許したのに…)
真鍋 (あー!やっべ!授業中の妄想がまたフラッシュバックしてきt…)
―そんな反省する気ゼロの真鍋に、琴浦は一言、こう言ってのける
琴浦 「・・・ウルサイよエロスが。」
――笑顔で、・・・しかし彼女の目は笑っていない。
―――彼女のこの手の一言は、いろんな意味で破壊力が凄ざましいのである。
真鍋 「・・・わ、わかったよー、俺が悪かった。ゴメン。」
真鍋 「後でたい焼きおごるから機嫌直せよ、な?」
真鍋 「そ…それより、もう、こんな時間だ…ぜ、早く部活行こう…ぜ?」
――彼の声はこころなしか少し震えていた気がする…
真鍋 (…俺、少しふざけすぎたかもしれないなぁー)
琴浦 (…まったくよ、・・・ばか)
~ESP研部室にて~
真鍋 「おーっす。」
琴浦 「…こんにちわー・・・」
御船 「おっ、二人ともこんにちわっ」
御船 「お茶は私が用意するから先ずは座って頂戴。」
琴浦&真鍋 「…ありがとうございまーす・・・」
――そんな普段のやり取りの後、御船はさっきから気になったことを聞いてみる。
御船 「…で、どったの、琴浦ちゃん? そんなにむすーっとして…」
御船 (せっかくの春のいい天気、そんな顔しても面白くないよー?)
琴浦 「…だって、部長ー、真鍋くんが[カクカク]で[シカジカ]なんですよー!」
――と、半分泣き顔(?)で真鍋の[悪事]を訴える。
――真鍋君、皆さんご存知の通りそんな悪い奴じゃないんだけどな・・・
御船 「なんだー、そんなのいつものことじゃなーいw」
御船 (あの真鍋くんが『両想いでだーいスキな』あなたの事で
Hなこと考えないでいられないと思うー?)
御船 (まぁ、何はともあれ青春してて良いじゃなーい。)
――と、部長は部長で若干、いや、大量のスパイスを加えて一部心の中で返答した。
―――・・・御船部長は現実の声と心の声の使い分けがうまいと作者は思う・・・
琴浦 「!」ゲホッ ゴホッ
―あまりの拍子に琴浦さんは不覚にも少しお茶を吹きそうになった。
―勿論吹いたとは言っていない。少しばかりむせてはしまったが・・・・
琴浦 「そ、そんな事ないですよーー///」
――琴浦さんは顔を真っ赤にして部長をポカポカ叩く。
――勿論怒っているわけじゃあない。
御船 (でも少なくとも私よりは青春しているとおもうわよ。)ジロッ
――と隣の誰かさんをにらんだ。
室戸 「百合子、ボクの顔に何かついてるのかい?」―その鈍感な誰かさんが地雷を踏む。
御船 「『何かついてるのかい?』じゃないわよっ!このバカっ!」
室戸 「ヤーーメーーテーー!」
―――この誰かさんは例の如く蓑虫にされたのであった。
――そんなくだらなくて(自虐)夫婦になれていない夫婦漫才(?)はさて置き・・・
森谷 「よしっ!琴浦さん、ここは私の出番ねっ!」キラン
琴浦&真鍋 『「 え? 」』
――今まで黙って聞いていた森谷さんの目がランランと光りだした。
真鍋 「っ!? オ、俺チョットハライタイカライッカイ御手洗い行ッテ来ルワ・・」
――真鍋のいやな予感は残念ながら現実となる。
森谷 「あ゛ー?ちょーとまちなさーい?」
真鍋 「・・・イダダダダダ」
―――廊下という「自由の場所」から一寸の所で
森谷に首根っこをつかまれ引きずり戻される真鍋くん。
―――森谷、・・・その様、まさに鬼の如しw
森谷 「あーたねぇ、いくら琴浦さんと仲がいいからって限度ってのがあるでしょう」
真鍋 「ヒ―、わかったからアレだけは止めてつかーs・・」
―――彼にセリフを最後まで言わせる権利などなかった。
森谷 「言い訳無用!」
森谷 (すぅーーー、
森谷 「モリ―!」バターーン!
――もはやお約束の掛け声が部室に響くと同時に、
渾身の森谷アタックが今日も真鍋に炸裂した。
真鍋 「あのーずみまぜ*+"#!%'("%)・・・」
――もはや言葉にならないという悲劇・・・
森谷 「これで万事解決、でしょ?」
森谷 (あー、最初からあたしがこうすればよかったんだわ。)
琴浦 (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
――――男子約二名、・・・ご愁傷様です。
作品名:琴浦さんwith生徒会役員共 第一章 作家名:keike