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黒子のバスケ ~とある夏休み~

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「黒子っち! 早く来てッス! 次これ乗りたいッス!」
 黄色いサラサラな髪を風になびかせて、満面の笑みを浮かべながら海常高校2年の黄瀬涼太は、誠凛高校2年の黒子テツヤに呼びかける。小走りで近づいてきた黒子は
 「黄瀬君、速いです。そんなに速く走れません」
 息を切らしている。群を抜いた身体能力を持ち、10年に1人のバスケの天才と言われるキセキの世代の1人、黄瀬涼太の走りに付いていける人間などそうそういない。
 「だって、楽しいんっスもん!」
 抜群のルックスとスタイルを生かしてモデルをやっている黄瀬らしい、笑顔を浮かべた。普通の乙女達が見れば、一瞬で恋に落ちそうだが、黒子は
 (相変わらず黄瀬君は犬ですね)
 非公式の真っ黒子が出た。
 「ですが黄瀬君、あのバ火神とアホ峰を探すんですよ。一筋縄ではいきません」
 呆れた口調でそう呟く。
 「そういえば、そうだったッスね。でもまあ、なんとかなるッスよ!きっと!多分!多分.......」
 
 これは、WCが終わり高校2年生になったキセキ達が遊園地に遊びにいくだけの作者の自己満足小説である――
 (少しのキャラ崩壊は注意してください。イメージを崩したくないのであれば、ここでバックをお勧めします)
 
  WCが終わり、キセキの世代たちが高校2年生に進級した年の八月二日の午前8八時。キセキの世代赤司征十郎、緑間真太郎、青峰大輝、紫原敦、黄瀬涼太と、幻の6人目黒子テツヤ。帝光中時代のマネージャーの桃井さつき。そして、火神大我。この8人が、長〇スパーランドのチケット売り場で何やらもめているようだ。初めに人1倍大きな声で叫んだのは、
 「いや、俺は別に行きたいなんて言ってねぇだろ!どういうことだよ!赤司!」
 長身とガングロということでタダでさえ目立つが、イケボで騒げばより目立つ。キセキの世代のエースで、桐皇学園高校2年青峰大輝だった。青峰はまだ何か言おうとしていたがそれをさえぎるように、キセキの世代キャプテンで、帝王洛山高校2年の赤司征十郎が
 「青峰、仕方が無いだろう。黒子の頼みだったんだ。かつての大切な仲間、黒子のな」
 少し微笑んで赤司は答える。その笑みに若干の狂気を感じながらも青峰は、
 「だからといって、堀北マイちゃんの写真集で釣るとか......ひでぇだろうが!」
 アホ峰が最初から全開だ。簡単な罠に引っかかったのであろう青峰の姿が容易に想像できてしまう。青峰は続けざまに
 「あ、紫原!お前も嫌だろ? こういうの!」
 と問う。質問を投げかけられたキセキの世代の中で一番の長身とパワーを持つ紫原敦はけだるそうに答える。
 「別にぃ~、赤ちんがまだ未発売のまいう棒くれるって言ったからついてきただけ~」
 紫原から、まだ未発売というありえない単語が発せられたが、他の7人は普段通りだとでも言わんばかりに平然としている。というのも、紫原からは赤ちんと呼ばれている赤司は超絶お金持ちであるのだ。一般人にはとうてい理解できない程の。故に、未発売という言葉にも納得がいくのである。青峰は続けて、
 「じゃあ、緑間! お前、いつもだったら、こういうのは嫌なのだよ~とかアホみてぇなこと言うじゃねぇか! どうしたんだよ!」
 緑間は、
 「だれがアホだ!!心外なのだよ。別に、今日のおは朝占いで、俺のカニ座(違うような気が)は1位で、外出をするともっと良いことが待っていると言っていたから来ているに過ぎないのだよ。ちなみに、今日のラッキーアイテムは懐中電灯だ」
 整った顔立ちをして美形男子だが、そのラッキーアイテムである懐中電灯を持ち、メガネをかけ直している変人こそキセキの世代No.1シューターで、王者秀徳高校2年の緑間真太郎である。続けて青峰は、
 「じゃあ、テツ!テツはどうなんだよ!」
 テツこと、キセキの世代、幻の6人目黒子のテツヤは、影こそ薄いものの、パス回しに特化した作者の推しメンだ。
 「僕は、こういうの嫌いじゃないですよ。それに皆で集まるのってすごく久しぶりじゃないですか?」
 いつもより、少しばかり高いトーンで言った。
 「そうッスよ! 青峰っち!たまには良いじゃないっスか?」
 そう答えたのは黄瀬。相変わらず、満面の笑みを浮かべている。
 「そうだよ!大ちゃん。たまには皆で遊ぶのも良いと思うよ!」
 人1倍大きな体格が集まっているキセキの世代に混じっている可憐な1輪の花、桃井さつきが楽しげにそう答えた。桃井は青峰と同じ桐皇学園高校2年の男子バスケ部のマネージャーである。スカウティングに長けていて、情報収集能力がずば抜けている。彼女はバスケをプレイすることはないものの、ほかの者にはない類まれなる才能でキセキの世代を含む様々な人からその力を認められている。
 「そうだぞ。青峰。お前、そういうこと言ってるから友達ができないんだぞ」
 水をさすように青峰をバカにした口調でそう言い放ったのは黒子と同じ誠凛高校2年生の火神大我だ。10年に1人と言われるキセキの世代達と遜色ないバスケのスキルを持ち、WCでそれはそれは、格好いい姿を拝まさせてくれた。そんな火神に青峰は腹を立てて
 「うるせーよ、お前よりは多いわ。友達。」
 同じく、喧嘩腰に言い放つ。
 「はぁ!?こんなガングロザリガニ野郎に負けるんなら両の眼をくり抜いてあげてやんよ!!」
 どこかで聞いたことがあるセリフだ。
 「火神、それは俺の決めセリフだ。取るんじゃない」
 落ち着いた様子でセリフの持ち主である赤司が言う。
 「まぁ、いいじゃないっスか! 何でも!それより時間がもったいないっスよ?こんなところで駄弁ってたら!早く行きたいッス!!」
 時計を確認すると8時30分を指している。時間を30分も無駄にしてしまったようだ。桃井が威勢よく、
 「よぉーし!!今日は楽しむよぉー! 」
 「「おおおおお!!!」
 黄瀬と桃井の声だけが響いた。
 
 これが、キセキの世代達の夏休み最高の思い出になることを自覚するのはまだ少し先の話――