星の糸 夕子と星司のものがたり
私たちはいつも一緒…空を見るのも、海を見るのも、街へ出かけるのもいつも一緒。
私たちは同じ大地に立ち、同じ大気を胸いっぱいに吸い、そして同じ風の鼓動を聞く。
私たちは恋人?友人?それとも双子の兄妹のようなもの?…その答えは誰も知らない…あなたも私もきっとそう。
それでもね、ただ一つだけ私には言えることがあるわ。
星司さん、あなたと私は”選ばれた運命の共同体”なの。
そして私はとってもとってもあなたが大好きよ。
私たちはー体何なのかしら?
夕子、君があの劇的な七夕の二人の誕生日に言った言葉が時折俺の頭を反芻する。でも、あの時何を答えれば良かったのか未だに俺には分からない。
牽牛と織姫って恋人同士なの?とも君は俺に聞いたよな。今思えば同じ七夕生まれの二人に君はなぞらえていたのだろうか。
だけど、だけど夕子、恋人とか友人とかそんなありきたりな関係じゃ俺たちはないと思うんだ。
俺たちはウルトラマンエースとして地球を守る運命の共同体。それだけは誰がなんと言おうと間違いない。夕子、だからこそ君は俺にとって時に母のように姉妹のようにそしてこの世でたった一人のかけがえのない唯一の存在なんだよ。それを恋愛というありきたりな言葉で繕うのは何だか俺は嫌なんだ。
たった一つ言えるのは、運命の共同体がいついかなる時も生死を共にする運命を共有しているということだ。だからこそ、あのゴルゴタの星で俺たちはエースになって戦えたんだと思う。
作品名:星の糸 夕子と星司のものがたり 作家名:Savarog