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ひまっくす
ひまっくす
novelistID. 61093
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ようこそ僕らの深淵へ

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薄暗く、冷たい空間。座り込んでいる床もどうやら長年放置されていたのかほこりだらけだ。
けほっ、咳を一つして今日も仕事があるのに、どうしてこんなところにいるのかとハロルドは不思議に思った。
逃げ出そうにも、足と手は鉄製の錠で固定されており自由が効かない。
「弱ったなあ・・・・」
ぽつり、と彼は独り言を呟いた。これからどうしようかと考えを巡らせようとしていた時、ある声が聞こえた。

「やあ。ご機嫌はいかがかな?」

それは日本からやってきた黒髪の、優しい瞳を持ったヒロだった。
「やあ、ヒロ。早速質問があるんだけど、これはなんだい?」
手枷を突きつけながらハロルドは彼に聞いた。
「なんだと思う?」
返ってきた答えは予想外れなものだった。ヒロはなんだか楽しそうだ。
これ以上聞いても仕方がない、そうハロルドは思った。
「…僕はヘリコプターだから機関車の考えることはわからないね。
ましてや日本の機関車のことなんて、ね」
お得意の皮肉でこの場を逃げようとした。しかし上手くはいかなかった。
「そうだろうね、君はいつも空を一人で飛んでいて
他の機関車の気持ちを考えるなんてこと、ないからね」
ヒロの方が一枚上手だった。返す言葉もない。

普段は温厚なハロルドも意味深な態度をとり続けるヒロに対して少し苛立ってきた。
「じゃあ、何のために…僕は仕事が…君もだろうけどあるだろ?」
「仕事が終わったからこうして君と、この密室にいるのだよ」
ハロルドは、ゾクッとした。まさか、ヒロは…
「私は女性よりも男性の方に惹かれるんだ。特に君のような青年には」
今すぐここを離れようと身構えた。僕は当たり前のように女性が好きなんだ。
しかしヒロの逞しい腕に掴まれ、しかも手枷をされているためレスキュー訓練で鍛えた筋肉を生かせない。このままでは、僕は、
ハロルドは目をギュッと瞑った。



【hiro side】
私はギュッと目を瞑った彼の顔を見て、"いけないことをしている"ということを悟ったが、禁忌を破るのは恐ろしくもあり同時に快楽でもあるという持論が私にはある。

「ハロルド、痛くさせないからね」
私はビクついた彼の肩に手をかけてキスをした。彼は呼吸を止めているようだった。
一度唇を話して彼の目を見つめた。驚いたような悲しい顔が更に私を掻き立てる
もう一度唇を近付ける。今度は貪るように、絡み合うように。
粘り気がある液体が混ざり合う、淫乱な音が脳に直接響いてくる。
この弾む音を聞きながら、彼の服の中を優しく撫でた。
見かけによらず引き締まった体。胸、腹、そして下へと手はなぞる様に伸びていく。
危機を覚えたのか、ハロルドは急に身を縮こませ体をバネのように伸ばしながら足で私を突き飛ばした。不自由状況なのに対したもんだなあ。
「ヒ、ヒロ、」
恐怖で涙に濡れた、妙に艶っぽい顔で名前を呼ばれ私は完全に理性を自分の奥へ閉じ込めた。




【harold side】
愛なんて無い、欲にまみれた温い吐息が僕の首元にかかる。
吐息を漏らしながらもヒロは僕の服を丁寧に脱がしている。
器用に自分も脱ぎながら、勃起している。
ああ、僕はなんてことをしているのだろう。性については、ほぼ知らないのに。

ヒロに押し倒された状態で、しばらく抱き合ったまま吐息で濡れた僕のすぐ隣から今度はどこかへ連れて行くような甘く濃厚な囁きが響いた。
「出してごらんよ」
僕は、我慢した。ここで出してしまえば負けたような気分になる。
ふうん、とでも言いたげにヒロは僕を見つめながら僕の股間にそっと近付いて、咥えた。
恐ろしく気持ちが良かった。このまま出してしまえばどれだけの快感なのだろうか。
ヒロの動きが激しくなり、僕は我慢の限界だった。

「ぅう・・・んっぁ」

僕は呻いた。でもヒロは僕のから口を話すと液で濡れた顔をこちらに向けながら色っぽい声音で
「よくできました」
そう言ったヒロは丁寧に"僕の残骸"を指先に集め、それを僕の中へ入れてきた。

「ぅあ・・・!」

これは、痛くてたまらない。「やめての合図」のつもりで僕はヒロにキスをした。
だが、これは逆の結果になってしまった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

どれくらい経っただろう。真正面に向かい合ってキスをして僕が一方的に入れられて、弄られて、おかしくなりそうだった。
だけども、不思議とちっとも不快ではなかった。

ヒロは僕の首筋をたくさん噛んだ。その度に僕は射精した。
ヒロは僕の乳首をたくさん噛んだ。その度に僕は吐息を漏らした。
ヒロは僕のをたくさん舐めてくれた。その度に彼の口に僕を溢れさせた。
ヒロは僕の事が好きで、僕はヒロの事を―――。


この閉じ込められた空間では目覚めてから相当な時間が経過したのはわかっていた。だから体力自慢の僕も流石に参った。
「もう、休ませてくれない?」
でも彼は最高の笑顔でこう答えた。
「まーだだよ」

全く、蒸気機関車の考えていることはわからないな