二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

INDEX|1ページ/1ページ|

 
沙樹と二人で出かける時、必ず正臣はこの行動に出る。

「沙樹」
目の前の少女に向け、正臣は左手を差し出す。

「また?」
そう返しながら、沙樹は笑顔でその手を取る。
問い返すのは、彼女なりの照れ隠しだ。

「そ。いーじゃん、付き合ってるんだし」
「そうだね」
笑顔でそう言う正臣に、沙樹は肯定の言葉を返す。
彼女も彼と手をつないで歩くことは嫌いではなく――どちらかと言えば好きだった。

「それに、沙樹にはもう俺がいるのを、歩いてるやつらに教えとかないといけないし」
「?どうして?」
「沙樹が可愛いから」
聞く人が聞けば赤面するようなことを、正臣は平気で口にする。
くすりと笑いながら、沙樹は繋いでいた手を解き、指を絡めながら正臣へ言葉を返す。

「じゃあ私も、正臣には私がいるってことを教えてあげないとね」
作品名: 作家名:香魚