アクロニアミニ劇場1
「装備箇所と種別が同じならできます。同じ右手でも銃とナイフのような種別が違うものは融合できないですね」
「なるほご。じゃあさ、神斬刀・レムリアの見た目をちくわに変えることってできるか?」
「できる……と思いますけど」
その後。
「ハスター、お前の好きなようにはさせない!」
「何故だ、何故勝てぬ……何故、このオレに立ち向かってこれるというのだ」
「守りたいものがあるからだ!」
こうして世界の平和はちくわを携えし少年によって守られた。
ちくわは伝説の武器として祭壇に祀られたという──。
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「ミニーちゃん、なんでアルマは女の子ばっかりなの?」
「モンスターの姿の時に見かけた冒険者様が女の子ばっかりだったからです。とっても可愛くてあこがれてたんですよぅ」
すぐ近くを荒木光太郎が通りすぎていった。
「……見かけてた女の子は実は男の子だったかも」
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「アルカナハート君はなんで男の子になったの? ハートなのに」
「ある冒険者様に話を聞いたんだ。とある物語に、ハート様という強
くてたくましい男の人がいるって聞いてね。その人のようになれたらいいなと。見たことはないけどきっとカッコイイ人なんだろうね」
(ハート様は脂肪で攻撃を吸収するデブということは黙っておこう)
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「念願の人間分析を覚えたぞ!」
「おめでとう、さっそく使ってみてください」
トレーダーは人間分析スキルを使った。
「ふむ……スリーサイズは上から87、54、84で下着の色は白で統一、バストアップのためにサプリメントを飲んでいるけれどあまり効果がないのが悩み。最近はコルセットを購入しようか考えている。血液型はO型。ブラジャーがきつくなったのはバストアップのおかげかと思いきや、太っただけだった」
「すごいスキルですねー」
「ちょっと待ってその笑顔こわい」
「今日はいい天気ですね」
「笑顔でスキル忘れドリンク取り出すのこわい!」
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「ウォーロックさん、ちょっといいですか」
「なに?」
「ウォーロックって魔法使いの男性名のことで、女性の場合はウィッチになると思うんですけど、ウォーロックさんは女性ですよね」
「…………」
「なので、おかしいと思うんですよ」
「…………」
「その辺、どうなってるんですか?」
「…………」
「答えを教え──」
「パリィ!」
「質問を受け流した!?」
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「ローキーってモンスターの時は裸だよね?」
「そうじゃが、なんでじゃ?」
「アルマになると裸から服が作られるの? 」
「……たぶん、もふもふの毛が服になってるのかもしれぬな」
「じゃあ服を脱いでる時にモンスターに戻ったらどうなるの?」
「……どうなるんじゃろうな」
「いきなり二足歩行になってもなじんでるし」
「うむ……」
「さらに言うと、教育を受けてないのにいきなり人間の言葉を喋れるようになるよね」
「うむむ……」
「どうなってるんでしょう」
「……想いの力ですべて解決なのじゃ!」
「うわあ雑な結論!」
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「まずはたまいれ。エフィカスを最大まで溜め、竜眼解放・神を使用。スペシャルアビリティのイレイザーを使って、フレイムハートとアタックアシストもかける。敵には闇属性付与、こちらには光属性を付与。最後にアナザーブック開放ッ! 閃光の煌きをいざこの手に……インテルメッツォッ!」
「ステーキが固いからってそんな本気出さなくても」
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無限回廊 奈落階層にて。
「くっ……敵が強い! はべたん、ネガティブハーヴェストを使ってくれ!」
「わかりました!」
「任せたぞ!」
「どうせ私なんて誰からも必要とされてないし……何をやってもダメだし……生きてても仕方ないんですよ。このまま迷惑かけ続けるより、いっそのこと死んでしまった方がいいと思います……」
「それはネガティブハーヴェストじゃなくて、ネガティブなハーヴェストだ!」
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「アルカードちゃん、ちょっと聞きたいんだけど」
「なんですの?」
「ロアというのは物語から派生した存在なんだよな?」
「そうですわ」
「なるほど、ところで、ここに『絶対無敵 みんなのヒーローぐらたん』という俺が描いたマンガがあるんだ。内容は、俺ことグラディエーターが襲い掛かる敵をバッタバッタとなぎ倒し、可愛い女の子にモテまくりで、更に人々の人望を集め、俺ことグラディエーターは孤独を好む性格だから『ほっといてくれないか』と言うんだけど、若くておっぱいの大きい女の子たちは俺ことグラディエーターをほっておかなくてしかも、あちょっとアルカちゃんどこ行くの話はまだ途中だってそんな速足で去って行かなくても」
作品名:アクロニアミニ劇場1 作家名:みなと