fate/ extra order
序章
或る世界,月にて起きた事件,その一部始終を覗き見る者がいた。
「…ふむ」
「大して面白くも無い結末だったね」
息をつき,呟きを続ける。
「折角の,まさに,夢のような時間だったのに…」
「これじゃあ三流恋愛小説止まりじゃないか」
そうしてしばらくの間つまらなそうにしていたが,
ふと,何か思いついたように顔を上げた。
「そうだ,良い事を思いついた」
「僕も,君達の行く末に少し興味が湧いているんだ」
楽しそうに,続ける。
「どれ,おまじないをかけてあげるとしよう」
彼の眼は,悪戯好きの少年のそれだった。
「ふふふ,夢の続きを楽しみたまえ」
彼はそう言うと,足早に,暗がりへと消えて行った。
これから始まる物語は,一人の少女を救う為,犠牲となった少年の,救済の物語である。
−−−fate / extra order
或る世界,月にて起きた事件,その一部始終を覗き見る者がいた。
「…ふむ」
「大して面白くも無い結末だったね」
息をつき,呟きを続ける。
「折角の,まさに,夢のような時間だったのに…」
「これじゃあ三流恋愛小説止まりじゃないか」
そうしてしばらくの間つまらなそうにしていたが,
ふと,何か思いついたように顔を上げた。
「そうだ,良い事を思いついた」
「僕も,君達の行く末に少し興味が湧いているんだ」
楽しそうに,続ける。
「どれ,おまじないをかけてあげるとしよう」
彼の眼は,悪戯好きの少年のそれだった。
「ふふふ,夢の続きを楽しみたまえ」
彼はそう言うと,足早に,暗がりへと消えて行った。
これから始まる物語は,一人の少女を救う為,犠牲となった少年の,救済の物語である。
−−−fate / extra order
作品名:fate/ extra order 作家名:かげろう