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逆行物語 真三部~フェルネスティーネ~

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人格破綻者の振り返り



 星を結ぶ。私は笑顔の中に押し込まれているだろう苦悩に、内心で舌なめずりしている。この先の夜を想うと、嗜虐心が踊る。ゲオルギーネはサドよね…。まあ、お陰で悦しめているのだけれど。
 私をエスコートするジルヴェスターを見て、フェルディナンドに愚痴れる時間を何時挙げようか考える。どんな気分になるかしらね。
 感慨深くなって、私は貴族院での思い出を振り返った。

 偽物と最初に会話したのは、初対面の時。王族相手に喧嘩を売り付ける大馬鹿者。フェルディナンドの教育の成果ね。
「お兄様、お義姉様に言い付けますわよ? 
 …ふふふ…。大企業に就職したばかりの新卒なローゼマインが、社長とバトルするドラマがあれば、面白そうね。」
 庇う振りをしながら、嫌みを言ったけど、偽物は気付きもしない。つまり、ローゼマインだった麗乃は日本人の癖に日本語が解らないのね。
 母国語でさえ理解出来ない頭だもの、ユルゲンシュミットを理解出来る訳が無いわね。
 全く…、エーレンフェストの領主候補生の新1年が新人社員で、王族は社長レベルで、貴方は今、喧嘩を売ったのだと1~10まで言葉にされなければ解らないのかしら。無能馬鹿だと解っていた積もりだったけど、本当に積もりだったのね。
 まあお兄様が偽物にこれ以上、関わる事は無いでしょう。キューピッドの私に釘を刺されたら、逆らおうとはしないもの。
 
 アーレンスバッハは敵だから、元々容赦する気は無い。まあそれに容赦したら、エーレンフェストのゲオルギーネ派に容赦しなきゃならないもの。する訳は無い。
「グリュン…!」(フラウレルム)
「まあ、ローゼマインの騎獣は私と同じ乗り込み型の魔獣ですのね。」(私)
「フェ、フェルネスティーネ姫様、ご、ご冗談を、」(フ)
「冗談ではありませんわ。」(私)
「タ、ターニスベファレン…、」(フ)
「私、強いモノを好みますの。」(私)
「で、ですが、この様な羽根の無い獣で空を飛ぶのは…。」(フ)
「飛べますよ、翼がなくても。」(偽物)
「ローゼマイン様には聞いておりませんわっ!!!!」(フ)
「ご存知無いのね、ローゼマイン。フラウレルム先生は、貴方を襲って裁かれたアーレンスバッハの伯爵の身内よ。」(私)
「フェルネスティーネ様っ!!?? あ、あ、きゃあああああっ!!!!」(フ)
 嫌だわ…。仕方無いとは言えど、自分より身分の高い者と目上の者の会話に入り込む無礼千万を庇う形になるなんてね…。
 あら、ヴィルフリートが此方に若干の警戒(レベルには行かないけど)してるわね。ローゼマインより頭はマシじゃないの…って、当たり前か、比べるなんて失礼ね。そもそも1度目も2度目も立派なアウブになってたじゃない。
 …正当な評価を誰もせず、低評価を下す連中相手に真っ向から行けば良いと教え、搦め手は苦手だろうから教えないで良いと甘やかし、まともに教育出来る人間に恵まれなかっただけだわ。