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第1章・9話『最恐と最凶の姉妹』

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フラン「やっぱり名前は聞いてたんだ、正解!フランだよ」
そう言うとフランは目を塞いでいた手を退け、そのまましとねの首の前で手を組み、おんぶの状態になる。
しとね「えっと、フランちゃんはどうしてこんな所に?」
フラン「んー?フランは吸血鬼だから陽の光が苦手なんだ、だから曇ってる今のうちに外の景色を見ておこうかなって」
フランの言葉を聞いて、しとねは『そっか』と呟く。
フラン「お姉様が言うには、人の血を吸えばある程度は陽の光にも強くなるんだって」
しとね「そうなんですか」
フラン「だから、フランに吸われて?」
しとね「……へっ?」
フランはしとねの顔を右に向けその唇を奪う。
フラン「んっ、んん……んふぅ……んぅ」
しとね「んん!?……んっ、んぅ、んん────」
フランに唇を奪われているしとねは、手足の感覚が鈍っていくのを感じていた。
フラン「ちゅ、んっ、んん、んちゅ……ん、んふぅ、んっんぅ」
しとね「んっ、んん……んぅ────んっ、んふぅ、ぷはぁ……はぁ、はぁ」
ようやくフランがキスを止め唇を離す、しとねは立ってられずその場に崩れ落ちる様にペタリと座り込む。
フラン「あはは、腰抜けちゃった?でも……これからだよ♪」
フランはしとねの首筋にゆっくりと噛み付く、プツッと穴を開けられる感覚が体に響き、ビクッと体が反応する。
しとね「んっ、んぅ、はぁ……あっ」
噛み付かれた痛みと血を吸われるという初めての感覚にしとねは微かに声を出しながら体を震わせる。
フラン「んく……んくっ、はぁ」
しとねの首筋から離れたフランは顔を高揚させたまま立ち上がる。
ヒュン、と音と共にフランの足元へ弾幕が撃ち込まれる。
レミリア「フラン、貴女!」
フラン「……お姉様?」
レミリアがしとねとフランの間に割り込みフランを睨み付ける。
レミリア「この子に何をしたの、答えなさい」
フラン「……ぷっ、あはは!」
レミリアを指差し、フランは笑いだす。
レミリア「フラン!」
と怒鳴った瞬間、レミリアが横へ吹き飛ぶ。
フラン「あはは、はぁ……はぁ、それでお姉様を演じきれてるつもり?暴食って言ってたっけ、貴方」
レミリア(暴食)「くくっ、くふっ、ふふ……ふはは!」
笑いだしたレミリアの雰囲気が暴食のソレに変わる。
レミリア(暴食)「幽閉されていたとは言え、妹ということか」
フラン「お姉様から出て行って」
フランの言葉に歪んだ様に笑う暴食。
レミリア(暴食)「ふふっ、出ていく?ならば貴様がやって見せよ、我が暴食から見事姉を救って見せよ!」

────第1章・9話『最恐と最凶の姉妹』────