≪0話≫グリム・アベンジャーズ エイジ・オブ・イソップ
昔々ある所に、白雪姫と、シンデレラと、いばら姫と、ラプンツェルと、赤ずきんがいました。彼女たちはそれぞれの王国の平和を守るために戦っていましたが、ある時、悪い妖精ルンペルスティルツキンが白雪姫の王国に攻め込み、魔法の鏡を通じて現実世界を侵略しようと企みました。
おとぎ話のお姫様たちと、悪い妖精の戦いの始まりです!白雪姫は氷の魔法を操り、シンデレラは優しい魔女に習った魔法で様々な物の姿形を変え、ずっと眠り続けていたいばら姫は何故か魔法で敵を眠らせ、ラプンツェルは自慢の長い髪に鉄球を結び付けてぶん殴り、赤ずきんは狩人仕込みの弓矢の技で戦います。
白雪姫たちは戦いの末にルンペルスティルツキンを倒し、現実世界を守ることに成功しましたが、魔法の鏡が割れてしまい、それぞれの世界に戻ることができなくなってしまいます。こうしてお姫様たちは、バランスを失った現実世界と魔法の国を守るため、グリムアベンジャーズを結成して悪と戦うことになったのです。
---出展:グリム・アベンジャーズ---
同じ頃、魔法の鏡が割れた影響で現実世界と混ざり合ってしまった不思議の国のアリスは、冥界を支配する死神が地上にまで魔の手を伸ばそうとしていることを察知します。アリスは仲間を集め、ハーメルンの笛吹き男、金髪の美女ゴルディロック、そしてイカレ帽子屋のマッドハッターと共に、死んだはずのルンペルスティルツキンが死神の手先として暗躍しているのを見つけて捕まえました。
アリスはルンペルスティルツキンに取引を持ち掛け、狼男や青髭、魔女にハートの女王といった童話の悪者のチーム『モンスタースクワッド』を結成させ、死神と戦うよう命じたのです。青髭と魔女の裏切り、ハートの女王の死によって窮地に陥るアリスたちでしたが、ルンペルスティルツキンの機転でついに死神復活の儀式を阻止することに成功します。
こうしてアリスが生者の世界に、死神の代わりに冥界の支配者となったルンペルスティルツキンが死者の世界に目を光らせ、すべての世界の平和を見守る協定を結ぶのでした。
---出展:アリスvsモンスター・スクワッド---
しかし、根っからの享楽家で野心家のルンペルスティルツキンが、退屈な冥界にいつまでも閉じこもっていられるはずがありません。ある時、海底の王国アトランティスの邪悪な女王、マッド・マグダの悪巧みがルンペルスティルツキンの目に留まりました。マグダは白雪姫の婚約者であったチャールズ王子を拉致し、強引に結婚することで王子の魔法の指輪の力を手に入れ、世界を支配しようと企んでいたのです。
ルンペルスティルツキンは王子がマグダと結婚するよう説得してみせると言い、マグダが地上を支配する代わりにアトランティスを自分に譲るよう取引を持ち掛けます。マグダはその条件を受け入れ、ついに2人の巨大な悪が手を結んでしまいました。
もちろんグリムアベンジャーズが見逃すはずがなく、白雪姫とアリスが協力し、赤ずきん、シンデレラと共にマグダに戦いを挑みます。マグダの策略で時空の彼方に飛ばされた白雪姫たちでしたが、力を合わせて現代に舞い戻り、マグダと王子の結婚式を阻止することに成功しました。
お姫様たちはマグダの命は奪わずアトランティスへ帰しましたが、愚かなルンペルスティルツキンはマグダを裏切ろうとしたために怒りを買い、罪人としてアトランティスへ連れ去られてしまうのでした。
---出展:グリム・アベンジャーズ タイム・ウォーズ---
今から始まる物語は、ルンペルスティルツキンが海底に囚われの身となってからしばらくのこと。忍び寄る世界の危機に、白雪姫もアリスもまだ気づいていませんでした。魔法の鏡が割れておかしくなってしまったのは、グリムの世界だけではなかったのです。
作品名:≪0話≫グリム・アベンジャーズ エイジ・オブ・イソップ 作家名:木吉ケリー