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機動戦士ガンダムRSD 第41話 変革の序曲

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 コロニーでは、パニックになっていた。
「落ち着いてください。
慌てずに」
 それを兵士たちが収拾させようとしていた。
「馬鹿を言うな。
まだ奴等の攻撃が終わったわけじゃないんだろ?」
「いきなり撃ってくるなんて」
 しかし全く収拾のめどは、つかなかった。

                                 ※

 それは、議事堂にいるリカルド大臣にも伝えられた。
「市内はどこもパニック状態です。
とても収拾のつくものでは、ありません」
 リカルド大臣が切羽詰まったようにシバ首相に報告した。
「分かっている。
だがそれを治めるのが仕事だろ。
泣き言を言うな」
 シバ首相は、リカルド大臣に喝を入れた。

                                 ※

 ルナツーから発進した多量の遊撃艦隊が第一中継点に向かっていた。

                                 ※

 それは、ダイダロス基地でも確認できた。
「コロニー艦隊動き出しました。
イエロー136アルファ」
 オペレーターがコロニー艦隊の動きを報告した。
「レクイエム再チャージ急げ」
 司令官が急ぐように命じた。
「セカンドムーブメントの配置は、終了しているか?」
 副司令官がオペレーターに尋ねた。
「はい」
 オペレーターが答えると皆が安堵した。
「守り切れよ。
今度こそユート・シティーを葬るんだからな」
 ジブリール大統領が高らかに宣言した。

                                ※

「兎も角救助を」
 閣僚会議室にいた将校の1人が提案した。
「それも分かってはいるがそうしている間に2射目を撃たれたらどうする?」
 シバ首相は、2射目を恐れていた。
「何か和解か停戦の手段などは、ないのでしょうか?」
 リカルド大臣がつぶやいた。
「停戦?
相手は、国家ではないんだぞ?
テロリストとどんな交渉が出来ると言うんだね?
力に屈服しろと言うのか」
 シバ首相は、もはや相手を国家と見なしていなかった。

                                ※

 アザッヘル基地からも中継地点護衛のため艦隊が発進した。
「第八機動艦隊発進中。
総員第二戦闘配備」
 オペレーターが報告した。
「防御フォーメーション、ケベック、ズール、ノベンバー」
 別のオペレーターが指示を出した。
「よし、こちらの第三艦隊も上げろ。
フォーレの防衛を確実にするんだ」
 副司令官がそういうとダイダロス基地からも艦隊が発進した。

                                ※

 η艦隊は、マン・マシーン隊の収容を終了した。
「遊撃艦隊と合流する。
急げ」
 ブライアン艦長が指示を出した。
「了解」
 チャップ中尉が答えた。
「もう絶対にコロニーを撃たせるな」
 ブライアン艦長が鬼気迫る声で命令した。

                                ※

 ゴンドワナを含む月機動艦隊は、フォーレ第一中継点で防衛線を張っていた。
リクリエーションルームではレナ・イメリア大尉、シホ・ハーネンフース大尉、リンナ・セラ・イヤサカ大尉がくつろいでた。
「あのね」
 リンナ大尉が話し始めた。
「ゆるい記憶喪失になりたい」
 瞬間レナ大尉がむせシホ大尉は、理解できていなかった。
「ストレスがマッハになってすべて忘れたいと?」
 シホ大尉は、リンナ大尉が言いたいと思われることを言った。
しかしリンナ大尉は、首を横に振った。
「さらにアホが進んだか?」
 シホ大尉は、心配そうに聞いた。
「それも違います。
昨日すごく面白い映画を見まして」
 リンナ大尉が詳細を話し始めた。
(急に映画の話?)
 シホ大尉が心中で突っ込んだ。
まだレナ大尉は、むせていた。
「サスペンス映画で最後にどんでん返しがあるんです。
感動するくらいびっくりしました。
だから記憶をなくしてもう一回見たいなって」
 リンナ大尉は、嬉しそうにに話していた。

                                ※

「司令部との連絡まだか?」
 リーン・ホースJr.は、月基地に向かいながら司令部との連絡を待っていた。
「待ってください。
今、入りました。
でもこれは、匿名コードです」
 エルヴィン中尉の報告にマーカー艦長が驚いた。
「既に遊撃艦隊を中心とする月攻略艦隊は、フォーレ第一中継点にて交戦中。
α艦隊は、サオトメ大佐を収容し直ちに敵砲本体を排除に向かわれたし」
 ミハイル副長は、内容を読んだ瞬間驚いた。
 リーン・ホースJr.の艦橋に合流したサオトメ、サイジョウ元帥とアンディー大尉が呼ばれ作戦内容が伝えられた。
「砲の本体を我々だけでですか?」
 あまりの衝撃的な作戦にアンディー大尉が確認した。
「だけかどうかは、分からないけど。
兎も角それがα艦隊への命令だ」
 マーカー艦長が補足した。
「確かにここからでは、ダイダロス基地の方が近い。
そういう判断でしょう」
 サオトメが司令部の考えを読んだ。
「だろうな。
あれのパワーチャージサイクルが分からない以上問題は、時間ということになる。
駆け付けたところで間に合わなければ何の意味もないからな」
 マーカー艦長も同じ考えだった。
「敵が攻略艦隊に意識を向けているのならうまくいけば陽動と奇襲になるということですね」
 サオトメが戦況を見て状況を悟った。
「そういうことだ」
 マーカー艦長も同じ考えだった。
「奇襲」
 アンディー大尉がつぶやいた。
「厳しい作戦になることは確かだ
でもやらなければならない。
いいな?」
 マーカー艦長が3人の覚悟を確認した。
「またあれを撃たれるなどもう絶対あってはならないことですから」
 サオトメが力強く言うと2人もうなづいた。
「頼むぞ」
 マーカー艦長が3人に敬礼してお願いした。
「了解」
 3人も敬礼して答えた。

                                 ※

 フォーレ第一中継点では、地球軍護衛艦隊とコロニー軍破壊艦隊が激しい交戦を繰り広げていた。
1機のガイヤス・ギヤは、後方からモビルスーツ形態のレイダガーにビームライフルを撃ったが回避された。
反撃に接近されビームサーベルで切りかかってきたが回避した。
「大尉」
 もう1機のガイヤス・ギヤがビームライフルを連射しながら援護に行った。

                                 ※

 それは、部下のウィンダムのパイロットも気づいた。
「小隊長」
 援護に来たガイヤス・ギヤとウィンダムが激しいビームの撃ち合いをした。

                                 ※

「レクイエム、稼働率48%」
 ダイダロス基地では、レクイレムの状況が報告されていた。
「セカンドムーブメント、間もなく配置完了します」
 オペレーターが中継地点の再配置状況を報告した。

                                 ※