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君に愛されるよりも僕が君を愛そう。

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「いぃざぁやぁああ゛あ゛っ!!」


いつも同じ。
愛しい君は僕の名前を呼ぶ。


「池袋には二度と来るなって言ってんだろぉがぁあああ゛っ!!」


君は僕を愛してはくれないの?
こんなにも僕は君を愛しているのに。




「ねぇ、シズちゃん。」


シズちゃんの細身な体がどうやったらそんなものが持ち上げられるのか分からないものがオレに向かって飛んでくるのを軽やかにひょいっと避けながら聞いた。


「オレのこと、大嫌い?」

投げられた自動販売機から、ジュースがこぼれ出ている。

それをゆっくり眺め、シズちゃんは笑いながら言う。


「当たり前だろぉがよぉおおっ゛!!」


その言葉が言い終わるか終わらないかぐらいに、
シズちゃんは表札を引っこ抜きオレに向かって振り下ろしてきた。

それを間一髪といいところでかわす。


やっぱりか。
そりゃ、これだけ殺意がこもった攻撃をしてくるんだもんな。
嫌いで当たり前だ。愛してる人を殺そうとするやつなんていない。
オレもそうだ。愛してる人には傷ついてほしくない。死んでほしくない。
殺すなんて絶対にしない。
だから、いいよ。
オレのことが嫌いでも。
それでもいいんだ。オレがシズちゃんを愛しているから。
シズちゃんがオレを愛していなくても俺がシズちゃんを愛してることに変わりはないのだから。

君に愛されるより、僕が君を愛そう。

ずっと、ずっと。

愛しつづけるよ。