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Detective ~Xmas

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 いつもは質の良いスーツを着こなしている探偵が、今は真っ赤なサンタ服に身を包んでいる。
「これを着て、昔の仲間にプレゼントを配るんです」
 そう語る探偵の声は、子供のように弾んでいた。
「お前が配ったら、プレゼントっつうよりカシになりそうだな」
「カシとは、中国の下賜ですか?」
「そう。それ」
「面白いことを言いますね」
 黛の皮肉を意にも介さず、探偵はくすくすと笑う。
 プレゼントを詰め込んだ袋を手に提げると、「それでは行ってきます」と探偵は笑顔で告げた。
「黛さんも、くりぼっち、とやらを楽しんでくださいね」
「おう。画面の向こうの妹と楽しく過ごすわ」
 皮肉にジョークを返して、黛は出かけていく探偵を見送る。
 事務所の窓から探偵の姿が見えなくなったことを確認すると、黛は愛用のタブレットを起動し、ソーシャルゲームの画面を開いた。
作品名:Detective ~Xmas 作家名:紘史