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ゲマズの日常

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---キーンコーン、カーンコーン...
「葛葉、午前の授業終わったやよ!」
「ん。...飯か〜〜」
チャイムの音をうざったいと思いつつ腕を組み、伏せていた顔をゆっくりとあげる。
「---笹木...、今日も帰りゲーセン寄るか?“あいつら”もくるってよ。」
「おぉー。行く行く!!今日こそはやしろボコしたるねん。」
「おっけぃ。んじゃdiscoで貼っとくわ〜〜」
よろ〜。っと言い、席を立ち食堂へ向かう笹木を見送りつつ俺はまた暗闇に頭を埋めた。

俺ら、“ゲマズ”はゲーセンで知り合い、ただただゲームをするためだけにゲーセンに集う、一種の「変人」とか、「腫物」たちである。discoにあるグループに「@○ 〇〇店」と書き込みがあれば即集まるほどの仲ではあるが、しっかりと素性を知っているのは笹木を入れて幼馴染の叶ぐらいだ。まあ、それでも“楽しくやれてる”のだから退屈な日常よりも大切なのはちがいない。

---放課後

さて、今日も行こうか。俺らの戦場へ。
「笹木は〜...」
いない。あいつ先に行ったのか。
「んじゃ、俺も行きますかとぉ〜(小声」
先程まで重かったであろう腰と、イヤホンのみが入ったバックを担ぎいつもの場所へ向かう。
すでに日は落ちかけており、ますます俺らの時間が近づいている。そう感じた俺は少し足取りが軽くなった。
 着いたときには、今日そろう予定であったメンツは揃っていた。ストファイ(ストリートファイターのアーケード台)の前でスーツのジャケットを脱ぎ、手慣れた手つきでプレイする大柄な男。対して、個性的なパーカーを制服の上より羽織り、これまた手慣れた手つきでプレイする小柄な女の子。
「おい!やしきず!何やあのハメ技!!!レギュレーション違反だろ!?!?」
「んなもん知らねーよwあれぇ〜?始めるまでの威勢はどこへやら〜〜」
どうやら、負けが混みはじめたようだ。
「笹木、さっきの技はねガード挟んでから...」
「にいやん、りりむにもわかりやすくいって!!」
ゲーム筐体の横では、かわいいパーカーを着ている背の高い男の子と、ロリ風のドレスに身を包んだ背の小さい女の子がゲームの解説をし、それを聞いていた。
「うるせー(小声」
 今日はうるせーのばっかがきたな。と思いつつも俺も店の奥を足を運び、その渦の中へ入っていくのであった。

「おっ!!!くずはぁ〜〜!今日もマリカしよ!」
「えぇ〜。りりむよえーじゃん。」
店内はまだ寒く、スラッグスのポッケに手を突っ込み歩く俺に、ゲームの解説を聞き飽きたりりむがこちらを振り返り手を振って話しかけてきた。
「や〜ろぉ〜よ〜!!」
りりむはその場で小さくジャンプをし駄々を捏ね始め、叶ははぁ〜っとため息を吐くように頭を振っている。
「葛葉、やったげなよ。りりむちゃんさっきまでいい感じだったよ」
叶がりりむを褒めたのを皮切りに、「えっ!?!?だよね!!??」とジャンプは大きくなった。
「叶が言うなら...やってやるか〜!」
もともとやるつもりではあったがりりむの申し出をすんなりと受け入れられなかった。そんな俺は、叶を理由にしマリカ(マリオカートのアーケード台)をすることになった。叶は幼稚園以来の幼馴染であることもあり、俺のことはわかっていたのであろう、またかとでも言いたそうな顔で呆れていた。こうして、またいつもの“時間”が始まった。
作品名:ゲマズの日常 作家名:yu-