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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 勝利をこの手に!編

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「……行くぞっ!」
 
ジャミルが気合を入れて先頭に立ち、その先の階段を降りて行く。
そして……、部屋の奥に祭壇の有る最後の戦いの場所へと……。
 
「……あ、あんな遠くに祭壇があるよお……」
 
薄暗い部屋の中、物音ひとつせず、不気味なほどシーンと
静まり返っていたがそれをぶち壊す怒りのジャミルの罵声が
部屋中に響き渡る。
 
「……ゾーマっ!いるんだろ!?出て来いよ!!」
 
しかし返事は帰ってこない……。
 
「出て来いっつーんだよ!このウンコ野郎!!」
 
そして、次の瞬間……。
 
 
    ……我が生贄の祭壇へ……、よくぞ来た……、愚かな勇者達よ……
 
 
「……きゃー!キタキター!ラスボスキター!!きゃわー!!」
 
逃げようとするダウドの襟首をアルベルトがしっかり捕まえる。
 
 
……我こそはすべてを滅ぼす者……、すべての命を我が生贄とし
絶望で世界を覆い尽くしてやろう……
 
   
「何言ってるのよ!私達はあなたになんか絶対に
負けたりしないんだから……!!」
 
「そうさ、光は必ず闇に打ち勝つ……!明けない夜は
ないんだっ!!」
 
(……蕁麻疹が出てきた……、やべえ……)
 
「そーだ、そーだっ!」
 
……と、言いつつもしっかりジャミルの後ろに
隠れているダウド。しかしゾーマは声のみで姿を現す
気配がない。
 
「???どっかにテープレコーダーでも隠してあるんじゃねえのか?」
 
「何してるの!ジャミル!!」
 
「……」
 
 
……屑共が……減らず口が叩けるのも今の内だ…… ……ジャミルよ
……我が生贄となれ……!!出でよ我が下部達よ……!!……こやつらを
滅ぼしその苦しみを我に捧げよ……!!
 
 
「……死ね、勇者共……、これ以上……、先には進めさせんぞ……」
 
 
……第一の刺客……バラモスブロスだ……精々足掻いて死ぬが良い……
 
 
「バラモス……、まさか……、復活したってのか……!?」
 
「色違いモンスターだ、だからバラモスとは違うよ……、ブロスだし……」
 
「あああ……、わわわわわ……!!」
 
「今更うろたえんじゃねえっ、ダウド!!」
 
「だってええ~……、ううううう~……」
 
「……ダウド、しっかり回復頼むよ……」
 
「アル……、わかったよお……」
 
「大体、カバの攻撃パターンなんか、前戦ってっから
判ってんだよっ!」
 
呪文を唱えさせない様、速攻でジャミルがバラモスブロスに
斬り掛り、王者の剣での攻撃でバラモスブロスに大ダメージを与える。
 
「……ぬうわっ!!」
 
「ッシャっ!」
 
ジャミルがガッツポーズで拳を握りしめる。しかし、
バラモスブロスも負けてはおらず、激しい炎を4人に
向かって吐いてくる。
 
「死ねっ……!!」
 
「……アルーっ!!」
 
「フバーバっ!!」
 
アルベルトが防御魔法を張るが……、バラモスブロスの破壊力は
半端ではなく光の鎧を着けているジャミル以外のメンバーに強烈な
ダメージを与えた……。
 
「みんなっ!大丈夫か!?」
 
「平気よ……」
 
歯を食いしばってアイシャが立ち上がった。
 
「……何とか……、僕の方も……」
 
「痛っ……、す、すぐ回復するからね!」
 
しかしバラモスブロスは立て続けに今度はイオナズンを唱え、
ダウドに回復させる隙を与えず4人を爆発に巻きこもうとする。
 
「……わっ!早いよお!これじゃ賢者の石でも間に合わない……!!」
 
途端にジャミルの勇者の盾が輝き始めた……。
 
「……みんな……、下がってろ……」
 
「えっ……、ジャミルっ!!」
 
ジャミルがとっさに勇者の盾を翳すと……、一瞬で
バラモスブロスの攻撃魔法を打ち消す。
 
「……凄い……」
 
「ふう……」
 
「もっと最初っから使ってよお!」
 
「……忘れてたんだから仕方ねーじゃん……、てか、
人に助けて貰っといて文句言うな!!」
 
「ジャミルもダウドも喧嘩してる場合じゃないでしょ!」
 
又喧嘩をおっぱじめそうになるアホ二人にアイシャが怒る。
 
「っと、やべえ!早くケリつけちまねーと!」
 
諦めの悪いバラモスブロスは尚もしつこく魔法を繰り出そうとする。
 
「……仕方ねえ……、一発食らいな……、ギガデインっ……!!」
 
ジャミルの放った電撃魔法がバラモスブロスの体を貫き……、
バラモスブロスは雄叫びをあげ絶命する……。
 
「あう~……、やっぱMPの減り半端じゃねえぞこれ……、
だからあんまり使いたくなかっ……」
 
「……ジャミルっ!」
 
ふらっと倒れそうになったジャミルをアルベルトが支える。
 
「わりい……、俺、貧血ってなった事ねえんだけど……、
こんな感じなんか……?」
 
「祈りの指輪だよ、すぐこれはめて……」
 
わずかに残っていた祈りの指輪も……、すでに残りが
1個だけになってしまっていた。
 
「アル、サンキュー……」
 
ジャミルのMPも半分回復した処で最後の祈りの指輪が
崩れて壊れた。
 
「でもこれで……、俺の方……、もうあんまり魔法が
使えなくなっちまった……」
 
「大丈夫だよ、魔法の方は僕らがいる……、心配しないで……」
 
「任せて!まだまだMPは沢山あるんだから!」
 
「……悪ぃな……、アル、アイシャ……」
 
「オイラもいるよお!回復はお任せー!」
 
「皆……、ありがとな……」

……第一の刺客は何とか倒す事が出来たのであったが……。
 
 
……小生意気な……、では、こいつはどうだ……?お前達にとても
会いたがっていた者だぞ……?感動の対面を果たすが良い……
 
「ううっ!?」
 
「ああっ……」
 
「……グ……グ……、グゥゥゥゥ……」
 
 
……さあ、バラモス……、思う存分勇者達に復讐するが良いぞ……
 
 
「こっちはまさか……、俺達が倒した方のバラモスなのか……?」
 
 
……そうだ……怨念モンスターとして我が地獄の淵より
蘇らせた……お前達を殺させる為に……
 
 
「怖いよおお……、ううう……、バラモスづくしなんて……」
 
ジャミル達の目の前に現れたのは骨だけになり怨念ゾンビと化した
バラモスの姿だった……。
 
「しかし…まあ、随分スリムになったね、お宅……、
ラ〇ザッ〇でもやってんの?」
 
「……グゥゥゥゥゥっ!!」
 
「ひゃっ!?マジやべえ……!冗談通じねえし……!!」
 
「ヴ……、グゥゥゥ……、コゾウ……キサマダケハ……ユル……、サヌ……」
 
バラモスゾンビは怒りの目を向け、ジャミルを本気で殺しに
掛ろうとしている……。
 
「ありゃ、憎まれてんね、俺……、ま、仕方ねーけど……」
 
「シ……ネ……!」
 
「……来いよ!いつでも相手してやらあ!!」
 
「ゴアッ!!」
 
「……おっと!危ねえっ!」
 
ジャミルはさっと避けるが、バラモスゾンビは鋭い爪を
繰り出し連続攻撃してくる。
 
「コロス……!コロシテクレル……!!オマエタチモ
ムクロニシテクレル……!!」
 
「肉弾戦オンリー馬鹿みたいだな……、なら、こいつは
攻撃魔法の心配はねえか……」