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ちょっと学校まで行ってくる。
そう言って家を出たのは数分前で、一人黙々と夜道を歩く。
ジーパンのポケットから少しはみだしている携帯を開いて時刻を確認すると、22時を過ぎたあたりだった。

季節は暦の上ではもう夏だけれど、夜になるとまだまだ肌寒くい。
羽織ってきたパーカーのチャックを閉めなおしながら、夜道を急いだ。


「あ。」

校門のに居るのが誰だかなんて一発で解る。
今まで見たことの無い服を着ているあいつ。
とはいってもいつも見ている服なんか制服か体育着かジャージかユニフォーム。その4択なんだけれども。
ずんずん近づいていくと、栄口の顔にいつもは見慣れないものが。それを見た途端、俺の歩く速度が一気にあがった。(走り出した、とも言う)

「栄口!」
「水谷、早かったね」
「え?!え?!ってゆーかなにソレ!」
「ソレって?」
「なに?めがねしてんの?」
「そーそ、おれ、目悪いんだよね~」
「いつもはコンタクト?」
「そ~」

めがね。
今までめがねなんて即物的というか、ただ視力を回復させるための道具としかみてなかったけど…やばい。
どうやら俺はめがね属性でもあったらしい。

「めがねすっげ~似合うじゃん。なんでいつもしないの?」
「え~似合わないし邪魔だし。それにあんまりお洒落じゃないし」
「似合ってるじゃん!可愛いじゃん!銀縁、シンプルでいいじゃん!」

なんて二人そろって校舎に向かいながら一人興奮して問いかけたら栄口は「水谷って夜になると饒舌になるよね。なになに?夜行性?」
なんて言ってくるもんだからちょっとがっくり。
俺はおまえが好きで、こうして夜中に、しかも二人っきりで、そのうえ私服で合えたのが嬉しいんですよ~!
そんでそのまた上にめがねときたもんだから今俺はチョコレートパフェ食べてる時よりも何倍も嬉しいんですよ~
そして興奮しているのですよ~!という気持ちだったが、そんな事はいえる訳ないのでその分、にらんでやった。(意気地なしという言葉はこの際甘んじて受け入れよう!)
にやんでやった…のに、栄口は違う方を見ていた。(そうですか、意気地なしは相手にしてくれませんか…)

「みて!あそこ!」

あそこ?と栄口が指した視線の先には、警備会社のロゴがデザインされたステッカー。
それより俺は栄口のあそこが見たいです。とさらっとシモネタも混ざってしまうのは男の性、しょうがないので勘弁してください。
15歳、思春期バリバリな水谷文貴です。

「どっかから進入したりしたらこの方たちが飛んできたりして…」
「あ~そうなったら大事だよね~」

まあ21世紀のこのご時世ですし、学校も警備会社のひとつやふたつ雇っていてもおかしくない。心配性の栄口、可愛い。
でもそれって案外ステッカーだけでここは警備万全だから盗みに入るなうよ~って脅して、実は誰かが侵入したらすぐわかるシステムなんてそう設置してない気がするけどな~。とは思ったけど口に出さなかった。
誤解されそうだから言って置くけど、意気地なしだからというわけではないからね!

「どうしよ~でも明日絶対オーラル当たるのに」
「オーラルか…それは俺の守備範囲から遠くはずれております」

あ、今発言野球を織り交ぜた返し、なかなかおもしろくないですか?
今、俺上手いこといいった!
と内心ガッツポーズをしたら「水谷の守備範囲って相当狭いよねー。レフトもまともに守れないし。」

あ、痛い!今の台詞は痛い!
いつも阿部が練習で俺がヘマをやらかすごとに「クソレフトクソレフト」連呼するから こうしてセカンドのチームメイト(現段階ではの話。この後恋人へのレベルアップを狙っています)にも定着しちゃってますよ!
どうしてくれんだよ阿部!

あ、でも、栄口は俺の守備範囲ばっちりだよ?!

「・・・・・・・・」


・・・・・・・・あれ、今、声に出てた?

隣の栄口が真っ赤な顔して俺を・・・あわあああああ
なにこれ!はずかし!はずかし!!
なに心の声そのまま声に出しちゃってんの俺!
こんなことするから栄口だって引いて・・・引いて・・・?

「なにを赤面しているんですか栄口サン」
「水谷サンが変な事言うからだろ!もう知らない!帰る!」
「えええ?!ちょ、待って!ねぇ!」

それはいい方向に考えちゃっていいのかな?ねえいいよね?!
わーわー!!!!
栄口を追いかけている間、そんな思いがめぐって頭ごちゃごちゃ。

あと少し、必死で逃げる君に追いついたら、後ろから抱きしめていいかなあ?いいよね?そして好きだって、めがね越しの瞳に伝えたい。


西浦高校野球部一ポジディブな水谷文貴15歳の青春は、今夜幕が開きそうです!




end.
作品名:しおり 作家名:幹 葉子