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竜神と

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食べ物、もとい酒の恨みは恐ろしい



「学校の屋上で酒ですか。」
帝人の友人、正臣はそう自分の学校の屋上で美味しそうに日本酒をラッパ飲みにしている竜神にそう言った。
「いいじゃない。で、用事って?」
帝人がそう返すと正臣は
「いいけどさ。仮にも高校の屋上だぜ?教師にばれたらまずいって。」
そう帝人に言った。
「大丈夫だよ。姿は正臣以外に見えないように今はしてるし。酒も一緒に見えなくしてるから。」
帝人はさらりとそう言った。
「はぁ…俺の常識が崩れていく……。帝人の耳に入れときたい情報がある。」
正臣が疲れきった表情をした後に真剣な表情でそう言った。
「だから、なに?」
帝人は日本酒を飲みながら先をうながらす。
「最近、情報屋の動きが活発らしい。」
「それで?」
「何でも粟楠会ともめているらしい。」
「うんうん」
「それで粟楠会はダラーズの創始者に協力してもらおうとダラーズの創始者が誰なのかを探ってるらしい。」
「なるほどなるほど」
「それを聞きつけた情報屋もダラーズの創始者を探しだしたらしい。」
「ほうほう」
「…………俺の話を聞いてるのか?」
「聞いてるよ。」
正臣はバッと帝人の肩をつかみ怒鳴った、もとい叫んだ。
「お前がダラーズの創始者だろぉがぁぁぁ!」
「叫ばないでよ。竜神は耳もいいんだから。」
帝人はそうため息をつきそれから楽しそうな笑顔で
「退屈しのぎにはいい街だね。」
と本当に楽しそうに正臣に笑いかけた。
「・・・・・急に粟楠会と情報屋が哀れに思えてきたのは何故だろう。」
正臣が肩を落としそう言うと帝人は
「人間が竜神の僕相手にどこまでできるか楽しみじゃない。あぁ、そうそう。多分まっさきに正臣が狙われるよ。」
そう笑顔で言った。
「ん?なんか今物騒なことが聞こえたんだが?気のせいだよな?」
正臣が顔を引きつらせると帝人は涼しげな笑顔で
「黄巾族の将軍はダラーズの創始者を知っているっていう情報が幾つもあるからねぇ。多分、正臣が最初に狙われるんじゃない?黄巾族を狙うことも視野に入れつつ行動したほうがいいよ。」
そう言った。
「笑顔で言うことですか?」
正臣がそう首をひねると帝人は
「まぁ、がんばってね?」
そう同じように首をひねりそう答えた。
「嘘だと言ってくれぇぇぇぇぇ!」
正臣の雄たけびは帝人以外の耳には届かなかった。
「本当だよ。」

帝人の一言で正臣はグッフォと地に倒れたと言う―――――


その夜
帝人は一人、セルティにもらったウォッカ片手に家に帰って行っていた。
「イーーーーーザーーーーーヤーーーーー!」「シズちゃんのばーか!あはは!」
という騒音とともに帝人に向かって自販機が飛んできた。
結果的に言おう、もちろん竜神の帝人は無傷。だが酒瓶はものの見事に粉々だった。
その様子をみていた静雄と臨也は黙っていたが
「せっかく、せっかく手に入ったウォッカがぁ!」
帝人がそう無残に粉々になった酒をみてそう嘆いた。
「未成年が酒って」
と静雄が言うと帝人は
「弁償してください!」
そう2人を睨んだ。
「ごっめーん。俺、用事あるからー。」
と臨也は立ち去った。
「あいつ、確か情報屋だったか・・。」
と憎憎しげに言う帝人に静雄は
「弁償はいいけどよ、未成年が酒はだめだろ。」
そう言った。
「僕は未成年じゃありません。馬鹿ですか。どこに目をつけてるんです!」
帝人がそう言うと静雄は怒りメーターが60ぐらいまで上がった。
「年上に対してその物言いはないんじゃねぇのかぁ!?あぁ!?」
「はぁ?」
帝人も酒の恨みがあるのでキレかかった(普段は帝人はよっぽどのことがないとキレない。)が、そこに偶然セルティがきて(帝人が携帯を忘れたので届けに)帝人が千歳をこえる竜神だということを言った。
静雄は嘘だと唖然したという。
ちなみに静雄はそのあと、家にあったウォッカと超熟成古酒「桜壺」を渡して帝人に謝ったという。得をした帝人は上機嫌で家に帰り、そして正臣に
「新宿の情報屋のこと正臣嫌いだよね?」
と聞いたという。

正臣は困惑していた。
なんだ?酒瓶二本もって上機嫌なのに、なんで殺気がこもった言葉を俺に言う?
「えっと。確かに死んでほしいぐらいには嫌いだな。」
とりあえず、正臣は正直に答えた。
「そうだよね。うん、じゃああの情報屋には痛い目にあってもらおう。あの鼻っぱしら折ってやろう、うん、それがいいね。」
帝人の言葉を聞いて正臣は思った。
あぁ、こいつって有言実行主義だったなぁ・・・と。

正臣は今さっき起こった出来事をを聞いた。
そして思った

  あぁ、酒の恨みは恐ろしい
 
                      と。
作品名:竜神と 作家名:まぁ秘密