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みっふー♪
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novelistID. 21864
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かぐたん&ぱっつんのやみなべ★よろず帳

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ザザーン、ザザーン……(←波)

「……なぁ、レベッカ」(海を見て仁王立ち←マッパ。)
『レベッカって誰?』
「――これは失敬、ジョセフィーヌ」(振り向いてにっこり☆)
『わっ、私はエイミーよっ!』(ぷんすか!)
「……ってこらこら、君はまーがれっとだろ、」(あっはっは☆)
『……。』
「ゴメンゴメン、そんな白目剥いて怒るなよ、せっかくのくーるびゅーてぃほー★フェイスが台無しじゃないか。それにな、あれは確か南北せんそうの頃の話だから、何気にばくまつとカブってるんだぞ、(えっへん☆)」
『よっこのカブせ上手! ヅラだけにね! ……なんてわたしが気安く合いの手入れると思ったら大間違いなんだからねっ!』(つーんっ!)
「……こりゃ手厳しいや(ティヘッ☆)。……いやそれにしても、ココはいったいドコなんだろうなァ……(水平線に手をかざす←マッパ。)、……おねーさま候補に入れてもらえなかった腹いせに、昨日の晩四姉妹の才力マバーでチョーシこいて羽目外して身ぐるみ剥がれて運河にポイされたところまでは覚えてるんだが……」
『ちょっと待って、よく考えてみて、アナタが昨日だと思っているものはひょっとすると昨日じゃないかもしれないわ』
「? どういうことだい?」
『(すう←深呼吸)あなたが昨日だと思っているのはあくまであなたが昨日だと思っている昨日であって実際の昨日とアナタが思う昨日の間に幾日の昨日があったかは定かではない……、』
「……つまり、俺たちがこの浜に打ち上げられるまで、気を失ったままどのくらい海を漂流していたかわからない、ってことだな?」
『ざっつらい!』
「(……フッ)やれやれ、こんなことならこすぷれ才力マバーなんか寄り道せずに、しょーういんどーで見かけたあのイカすデムパ時計素直にヤケ買いしておけばよかったよ。あの時計さえあれば、そしたら今日が何年何月何日何時何分何秒で、俺たちが何日間流されていたか正確にわかったのに!」
『……それがそうとも言えないのがムズカシイところなのよね、』
「えっ? それはまたどうしてだい?」
『簡単なことよ。あのときアナタがデムパ時計を買っていたら、そのあと才力マバーに入店料払う余裕なんてそもそもなかったもの』
「なるほどそれもそうだ!」
『人生の分岐点ってそういうものよ。デムパ時計を買ったアナタ、買わずに立ち去り才力マバーに向かったアナタ、道を分かったアナタとアナタの行き先は、その後決して交わることはない……とも言い切れないかもしれない、』
「……というと?」
『例えば……、そうね、買ったばかりのデムパ時計、おとなしく腕に嵌めてりゃいいものを往来で浮かれて矯めつ眇めつしていたアナタはガタイのいい才力マに自らブチ当たってはずみで時計を運河に落っことす。当然アナタは我を忘れて運河に飛び込む……』
「そんで溺れて流されて、この海辺まで辿り着く!」
『確率は低いにしても、そういう可能性もままあるってことよ』
「そう考えると見知らぬはずのこの海辺も、予め用意された運命の場所に思えてくるな、」
『ものは考え様よ。アナタは流れ着いた漂流者なんかじゃない、いっそここをアナタのふるさとだと思えばいいのよ』
「ここは俺のふるさと、俺だけの王国か! よーしだったら話は早い! 張り切って斬新な革命政権打ち立てるぞー!」

(――間――)

「……おっかしーなー、何かまた知らない薄暗いところに閉じ込められてしまったぞ、」
『やっぱマッパがいけなかったんじゃない? アヤしいロンゲのマッパが広場でお立ち台立っていきなり演説ブチ始めたらそりゃしょっ引かれるわよ。コトバ通じてないんだから思想犯とかじゃなさそうだし』
「まっどっちだっていいさ! 何にせよ今日からこの格子付き穴蔵が俺の新しい王国だ!」(キラーン☆天に向かって両手を差し出す←マッパ。)
『ホント頭が幸せな人……』(ウフフ☆)


〜海辺のカツラ〜 おわり