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葉月しおん
葉月しおん
novelistID. 28858
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序章・英雄、ミッドチルダに降臨す 2

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5.家康と機動六課・後編



 フェイトとはやてはやっと落ち着きを取り戻し、家康の尋問を再開する。家康の世界はどこなのかと尋ねると「日の本」だと答えた。しかし、なのはやフェイト、はやての知っている日の本の世界とは大きく異なっていたことに、なのは、はやて、フェイトの三人は驚いた。
 キャロは恐る恐る家康に質問してきた。

「あ……あの……家康さんはどうしてここに来たのですか?」
「キュクル~」
「ん? あぁ、豊臣秀吉という男に仕えていたワシと友である石田三成と関ヶ原という場所でな、雌雄を決しようとしたところ……突然光に包まれたんだ」
「光?」
「あぁ、ワシと三成だけが光の中に入り……そのまま引きずり込まれ気がついたらここに来ていたんだ」
「…………」

 家康の話が終わった後、なのは達はあんぐりとした表情で、彼らが光に包まれて家康がこのミッドチルダのビルの上に現れたことに驚いた。

「その三成さんっていう人もここに来ているのかもしれませんね」
「ああ……そうだな……」

 キャロの言葉に家康は険しい表情をしながら答えた。

(三成……まさかお前もなのは殿達の世界に……?)

 家康はあの時、関ヶ原で見た三成の顔を思い出しながら考える。もしかしたら三成もミッドチルダのどこかにいる可能性は非常に高い。

「い……家康さん?」
「えっ!? あ、ああ! すまん! ちょっと考え事をしていたんだ。続けてくれ」

 フェイトの言葉に家康ははっとし、話を続けてくれと進めると、今度はヴィータが家康に問う。

「じゃああたしからも質問するぞ。お前は魔法を使えないと言うが、スバル達の話からすれば素手だけでガシェットの集団を一撃で破壊したようだな。
 一体何の力を使っているんだ?」

 未だに家康の能力に信じられないヴィータは彼に対して警戒心を持っているらしい。

「んーあれは……そうだな。『絆』の力……とでもいうのかな?」

 家康は顎を添えて答えると、一同は「絆の力?」と言う。

「き……絆の力って何だよ!? 一体どんな力なんだ!?」

 ヴィータがツッコミを入れるような強い口調で言うと、家康は苦笑いを浮かべて己の力について説明した。

「あはは……君達は信じられないと思うが、『絆』の力がワシの力の源だというのは半分本当だぞ?」
「……マジでか」

 家康は戦の苦行を避けられないのであれば己も傷つくことを決意し、武器を捨てて素手のみで戦うようになった。
 その際に「気」の力を活用して超人的な破壊力と、殺傷力までも得た特殊の格闘術を身に付けた。
 彼自身の鍛え抜いた強靭な肉体と『気』の力を活用した技の両方を併せ持つ超人的な格闘術のみで数多の戦場を乗り越えてきた。

「『気』の力を使った格闘術? まるで『ドラ〇ン〇ール』みたいなやっちゃなぁ」
「へぇー『気』の力を使った格闘術かぁ。何だか私の『シューティングアーツ』に似ているかも……」

 はやては皮肉を言い、スバルは家康の力の源を知って彼に対して好意を抱くようになった。

 他にもなのは達は家康に質問(なのはやフェイト、はやては主に戦国武将に関しての質問だったため、ヴィータに強制終了される)に家康はいろいろと答えた。

「んーとね、これからの君のことなんだけど、どうしようかと思ってるんだ」

 なのはは家康に対してこれからの事を出してきた。そう、本題はこれなのだ。次元漂流者として連れて来られた家康は「次元避難者」だということが分かった。故に機動六課に課せられた選択は二つ。
 一つは民間人として管理局に家康の身柄を差し出す。そしてもう一つは……

「なぁ家康さん! よかったらうちに入ってくれへんか? 入って、一緒に戦ってくれへんか!?」
「ええっ!?」

 はやての言葉になのは達は驚きの声を上げる。

「ちょっと待ってよはやてちゃん! 家康さんは魔法を使えないんだよ!? ここに置いとくのはいいけど戦力は……」
「でもガシェットの部隊を素手で全滅させるほどの力はあるんやし、なにせあの天下分け目の関ヶ原に素手で挑んだ実力者やで? それに……」
「それに?」
「家康さんのような力を持った人をな、管理局に差し出すなんてもったいないやん?」

 慌てふためくなのはがはやてに問い詰めるとはやては家康のような実力者を時空管理局に身柄を差し出すのはもったいないし、宝の持ち腐れである。
 それには納得するなのは達。魔法が使えなくても魔導士と同じ能力を持つ家康に機動六課のフォワードチームと共に行動して欲しいとなのはやフェイト、はやての三人は必死に頼んだ。
 彼女達の押しに負けた家康は、困った顔をしながらも承諾した。


 こうして家康は、元の日の本の世界に戻るまでの間、臨時民間人協力者として、なのは達が所属する機動六課の一員として入隊した。
 スバルがすこぶる喜んだのは別の話――


 家康は機動六課との新たな絆を深め、かつての友であり、西軍総大将である三成との因縁の対決に備えるのであった。



 やがて家康は機動六課の一員として新たな生活が始まる――