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【どうぶつの森】さくら珈琲

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47.経過する時間


『お母さんへ

 こんにちは、お母さん。
 春が近づいてきましたね。
 もうすぐわたしの誕生日、あの嘘つきの日です。

 実は、そろそろそちらへ帰ろうと思っています。
 理由は帰ったときに言います。わたし自身も、まだ整理がついてなくて。
 わたしの部屋はもしかしたら物置になってるかな?
 じゃあその片付けも帰ったときにします。

 それじゃ、また。

 さくら』



 雪が溶けてきた。
 けれど、わたしの中の時間はあれから止まったままだ。
 朝が来て、夜が来て。
 当たり前のことだけど、わたしにとってなんの意味ももたらさないものだった。
 ただ空しく経過するだけ。
 みんなが気を遣ってくれるのはわかるし、特に無邪気なとまとには色々なものを背負わせている気がしてしまって申し訳なかった。

 でも、無理だ。少なくとも、まだ。

 時間が解決してくれるって言うけれど、わたしの中の時計が止まったままじゃ、意味がないんだ。