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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第6部 前編

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030話 過去の世界と最悪な出逢いと10年前の彼女




…じ…













…ぃじ…っ!…













映司っ!!



「っ!!」




映司は気を失っていた。
近くにいたアンクが映司を無理やり起こしたのだ。



「映司…本当に世界を移動したみたいだぞ…見てみろ」

「…え?…あッ!!」


現在、映司達はどこかのビルの屋上に立っていた。
時刻はだいたい午後8時ぐらいで周りのビルの明かりや照明のせいで眩しい。

しかし、分かることが一つある。

周りの文化レベルを見る限り…ここは『地球』である。



「すごい…本当に10年前の世界に来ちゃったんだ」

「いや…まだわからないぞ」

「え?」


アンクは周りをキョロキョロと見渡した。
あまりにも「普通」すぎたからである。
ただでさえ用心深いアンクには認めることができなかった。


「おい、アンク~。いい加減認めろよ」

「ふんッ!本当に10年前に来たのならなにか証拠があるはずだッ!!」



アンクは懲りずに探し続ける。


「全くアンクったら……ん?」


映司の足元には捨てられて風に飛ばされてきた新聞があった。
何気ない気持ちでそれをみた映司は、衝撃を受けた。

「おい…アンク、これ見てみろよ」

「あん?なんだ映司…何!?」



その新聞記事にはこう書かれていた。








『火野 議員、来月の選挙に出馬予定』







「俺の父さんが出馬したのって、今から10年前なんだ。…間違いない、俺たちは本当に『10年前の海鳴市』に来ているんだ」



アンクも、これには認めざるを得なかった。




「…ん?」

「どうしたの、アンク」





アンクはふと、あることに気がついた。
それはとても重要なことだった…。






「映司、…そういえばディケイドの奴が言っていた『闇の書の意思』、いつ、どこで、どの時間帯に現れるんだ?」

「え…?」

アンクは冷や汗をかいた…


「おい、もしかして何も知らないんじゃないだろうな…?」

「……うん…。」
















「映司ィィィィィィッ!!!!」

アンクは強引に映司の胸ぐらを掴んだ!!



「お前本当に馬鹿か!?なんで事前にそういうの調べてねぇんだよ!!だいたい今、何月の何日さえもわからないってのに出現する月日もわからないなんてどうするつもりなんだよッ!!!!」

「ごめん、アンク!!今回ばかりは流石に悪かったってぇ!!お願い許してぇ!!!!」

「だいたいお前は無計画すぎるんだよ!!これじゃぁ俺たちは何もできな…」


その時!!












「ギャアァァァァァァァッ!!!!」






「ッ!?アンク!!今の声!」

「あぁ!ちょうどこのビルの下からだ!…映司ッ!!」



アンクから3枚のコアメダルを渡された!




「…え、アンク?」

「なにぼ~っとしてやがる!早く変身しろ!!」


そのまま映司は懐からオーズドライバーをだし、腰に巻きつけ、メダルをセットする。







「…なんか久しぶり…この感じ…」


「はんッ!!…いくぞ、映司!」


「あぁ、アンク!!…変身ッ!!」



すかさず映司はオースキャナーでメダルをスキャンし、そのままビルの下へと落ちていった!


『タカ!クジャク!コンドル!
タージャードル~ッ!!』


着地する寸前に、映司はオーズ・タジャドルコンボへと変身した!

それに続いていつの間にかグリード体へと変身したアンクが降りてくる!




「なんだ?いったい何が…」

『おい、映司。前を見てみろ』

「前って…!あれは!!」




オーズとアンクの目の前には、二人の時空管理局の男性局員が倒れていた!!
オーズはすかさず二人の安否を調べる。


「よかった、息はあるみたい…」

『しっかし、一体なんでこの世界に局員が…それにこいつら誰にやられたんだ?』
















あ?お前等一体誰だ!?















ッ!!


オーズとアンクは声の聞こえた方向を振り向いた!

そこにはだいたい8歳ぐらいの女の子で全身赤い衣装、ウサギのトレードマークの帽子をかぶった赤毛のおさげ…紅の鉄騎 ヴィータだった!!

「う、うそ!?ヴィータちゃん!?」

『おいおい、いきなり対面かよ…マズイぞ、映司』


ヴィータがグラーフアイゼンを構え、二人を警戒する。


「お前達管理局の仲間か?…それにしてはずいぶんと変わったバリアジャケットだな…」

オーズは構えず、ヴィータに訴えかけた。


「ヴィータちゃん!一体なにやってるんだよ!!この人たち管理局の人間じゃないか!!」

『ッ馬鹿!映司!!』


アンクはオーズの頭を叩いた!

『ここは10年前の世界だ!!ここにいるのは…お前の知っている


ガキじゃねぇんだ!!』





「ッ!あ…」

オーズは衝撃を受けた…そうだ…今、目の前にいるヴィータは…






自分が知っている『ヴィータ』では、ないのだ…。









(どういうことだ!?なんであいつ、私の名前を知っているんだ…?)

ヴィータは動揺していた。
今、目の前にいるのは今までどの世界でも見たことがないバリアジャケット、それに異径の波動を出している怪人、それに…なぜか奴らは自分の名前を知っている…


(せっかくギガントデカい魔力の塊を探知したってのに…邪魔が入りやがった…どうする?)







そして、ヴィータはある結論を出した。







「どっちにしろ見られたなら仕方がねぇ!ここで朝まで気絶してろ!!」

次の瞬間!オーズ目掛けてヴィータが攻撃してきた!!

「ッ!!ちょっと、やめてよヴィータちゃん!!」


ギリギリのところでオーズはヴィータの攻撃をかわした!


『おい、映司!反撃しろ!!』

「で、できるわけないだろッ!!」


「なにをごちゃごちゃと…喰らえッ!!」

オーズの一瞬の隙をついてヴィータは攻撃し、その場で爆発が起こった!!

しかし…


「ッく!昔もパワーは変わらないのか…」

「ッ何!?」

オーズは左手のタジャスピナーでなんとかガードしていた!

「まさか私の攻撃をガードするとはな…お前一体何物だ?」

「ごめん…今はまだ…」
『映司ッ!!』

その時、二人目掛けてアンクの火炎弾が放たれた!
二人はそれをかわし、距離をとった。

「ア、アンク…」

『忘れたのか!?俺たちが奴らに関与すればするほど俺たちの存在が危うくなるんだ…今は堪えろ、映司』





「くそ、これでどうだッ!!」

ヴィータが手元から銀色の鉄球を取り出し、グラーフアイゼンでそれを打ち出した!

『ッく!!』

アンクが手から火炎弾を放ち、それを相殺した。
しかしそのままヴィータがアンクに突っ込み、グラーフアイゼンがアンクにヒットした!!

『ッグアッ!!…くそ、油断した…』

「ダメだ、ヴィータちゃん!!なんで俺たちが戦わなくちゃいけないんだ!!」



「はぁ!?」

ヴィータは理解できなかった。