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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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AREA12『共闘』


出木杉は『FN ファイブセブン』らしきハンドガンの銃口を烏賊の生物兵器に向け、何発か撃った。しかし、全ての銃弾が触手に弾かれた。
「……やっぱり正攻法じゃ無理か」
 出木杉がそう言うと、のび太は言う。
「出木杉! こいつはどんな生物兵器なんだ?」
 のび太のその言葉を聴いた出木杉は応える。
「こいつは、『クラーケン』という生物兵器だ。大王烏賊(ダイオウイカ)をベースに開発したパーフェクションB.C.W.だ。こいつの触手はあらゆる攻撃に反応し、その攻撃を弾く。対戦車ライフル弾でも破壊は無理だ」
 出木杉がそう言うと、のび太は、
「じゃあ、どうすれば!?」
 と言った。すると、出木杉は応える。
「こいつの弱点は電気だ。高圧電流を浴びせれば、動きが停止する。或いは閃光手榴弾があれば動きを止められるかもしれない」
 出木杉がそう言うと、のび太は懐から閃光音響手榴弾(スタングレネード)を出して言う。
「スタングレネードなら幾つかあるよ」
 のび太がそう言うと、出木杉が言う。
「そうか。なら、それは、緊急時に使ってくれ。まず、僕の持っている閃光手榴弾でクラーケンの動きを止める。のび太君はその間にクラーケンの眼球を攻撃してくれ。それがあいつの弱点だ。僕は援護に回る」
 出木杉がそう言うと、のび太は肯定した。そして、出木杉は閃光手榴弾の安全ピンを抜き、クラーケンに向かって投げた。クラーケンは、閃光手榴弾を掴んだが、閃光手榴弾が強烈な閃光を放った瞬間、クラーケンの動きは止まった。その隙にのび太は、両手に構えている二挺の『ベレッタM92FS』を連射した。一秒足らずで30発の『9mmパラベラム弾』を撃ち尽くし、その全ての弾丸は、クラーケンの眼球に見事に命中した。しかし、クラーケンは再び動き出した。
「!? …効かなかったのか!?」
 のび太がそう言うと、出木杉が言う。
「いや違う。まだ足りないだけだ。やっぱり『9mmパラベラム弾』じゃ威力不足なんだ」
 出木杉がそう言うと、のび太が言う。
「じゃあ、あいつに接近してナイフで止めを刺す。もう一回援護してくれ」
 のび太がそう言うと、出木杉は再び、閃光手榴弾の安全ピンを抜き、クラーケンに投げた。そして、強烈な閃光がクラーケンを襲い、クラーケンの動きは止まった。のび太はその隙にクラーケンの触手をよじ登り、眼球のすぐ傍まで行った。そして、左胸のベルトに掛けてあるナイフ用の鞘からナイフを取り出した。それはかつて、健治が使っていたサバイバルナイフだった。のび太は、そのナイフを眼球に突き刺した。ナイフを突き刺した位置から、青色の血液が飛び出した。そして、のび太は、突き刺したナイフを勢いよく抜いた。すると、ナイフが抜かれると同時に、眼球から青色の血液が噴水の様に大量に噴出した。のび太は透かさず、クラーケンからの体から飛び降りて、丁字状の橋の上に前転受身をしながら着地した。のび太は、すぐに振り向いた。すると、クラーケンが触手と頭を垂れて、丁字状の橋に倒れ掛かっていた。しばらく警戒していたが、動かない事を確認すると、のび太は出木杉に話し掛ける。
「どうやら、何とかなったようだね」
 のび太がそう言うと、出木杉は言う。
「ああ、そのようだね」
 出木杉はそう言いながら、丁字状の橋の右側にある扉に向かって行った。そこはさっき、真理奈を担いでいた男が入って行った扉だった。
「残念だけど、真理奈の事は、今は保留にしておいてくれ。いずれこの問題は解決するから」
 出木杉がそう言うと、のび太は、
「出木杉………」
 と、呟く様に言った。
「任せてくれよ。天才の僕に出来ない事なんて無いんだ」
 出木杉はそう言うと、扉の向こうに消えた。
(……出木杉、君は一体何が目的なんだ……?)
 のび太は暫くそう考えていたが、他のメンバーと合流する事が重要と思い、来た道を戻ろうとした。すると、のび太がさっき通ってきた扉が開いた。その扉を開けて入って来たのは、巌やジャイアン達だった。そしてその中には、玲や聖奈や燐もいた。
「巌さん! ジャイアン! 無事だったんだね」
 のび太がそう言うと、ジャイアンが言う。
「まぁな。てんで大した事なかったぜ」
 ジャイアンがそう言うと、巌はのび太に尋ねる。
「で、あいつは何処に行ったんだ?」
 巌はそうのび太に訊いた。のび太は、出木杉の事を言おうかどうか迷っていたが、結局言わない事にした。
「ごめん、見失ってしまったんだ」
 のび太がそう言うと、巌は言う。
「まぁ、そんな事もあるさ。まだ遠くには行ってない筈だ。捜そうぜ。…………………………と、言いたい所だが、このどでかい生物は何だ? どうやら巨大な烏賊みたいだが」
 巌がそう言うと、のび太は応える。
「……この部屋に入った時に襲い掛かってきた奴です。何とか倒しました」
 のび太がそう言うと、巌が言う。
「そうか、ナムオアダフモ機関の奴等の差し金かもしれないな」
 巌がそう言うと、ジャイアンが言う。
「そんな事より、早く、奴が行ってそうな場所を探そうぜ。この部屋に来たってんなら、あそこの扉だと思うんだけどな」
 ジャイアンがそう言うと、のび太と巌達9人は、丁字状の橋の右側にある扉に向かって行った。そして巌はその扉を開けようとした。しかし、扉は全く開かなかった。すると、扉を見ていた織恵が言う。
「……その扉、『Lv.3』って書かれているわ。もしかしたら、『Lv.3ライセンスカードキー』が必要なのかも」
 織恵がそう言うと、巌が言う。
「そうかもしれないな。という事は、奴は完全に見失ったって事だな。…仕方ない、上の階を探索しよう。もしかしたら、カードキーが見つかるかもしれないからな」
 巌がそう言うと、全員は上の階に向かって行った。