二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

DQ4F

INDEX|17ページ/22ページ|

次のページ前のページ
 

第十七章「甦る地獄の帝王」



 サントハイム組とともに像の中に入ったソフィアは、上の階を目指した。
だがこの塔には難敵が多い。
中でもブリザードマンのザラキは脅威である。
全滅せぬようクリフトのマホトーンでしのぎながら進んでいった。

 だがたどり着いたところは行き止まりであった。
どこにも上への階段がない。
あるのは外壁に空いた穴だけである。
ソフィアが穴から外を覗いてみると、穴の下に像の掌が見える。
そのときソフィアは、この像の近くにいた神父の言葉を思い出した。
神は自らの涙をその手に受け止める。
ソフィアはもしかしてと思い、穴から思い切って飛び降りてみた。
残った三人は驚いて穴から下を見る。
するとソフィアが像の掌に立ち手を振っている。
安心した三人はソフィアに続いた。
掌を伝い別な壁の穴から像の内部に入る。
やっと上へ続く階段を見つけた。
一行は階段を上って行きついに最上階にたどり着いた。

 最上階にはレバーがあった。
だが何に使うものかまったくわからない。
四人は相談してみたが埒が明かないので、ソフィアはレバーを引いてみた。
すると音をたて像が動き出した。
激しい揺れである。
四人は近くのものにしがみついた。
しばらくして像が止まったので、四人は壁の穴から恐る恐る外を覗いてみると、先ほどと外の景色が違っている。
一行は壁の穴から外へ出てみた。
なんと像が池の向う岸まで歩いて来ていた。
一行は無事池を渡ったのである。

 しばらく行くと城が見えてきた。
あれが魔物たちの城なのであろう。
であればこのまま突き進むのは、あまりにも危険である。
ソフィアは、ロザリーヒルのスライムが話していた変化の杖を取り出した。
杖は既に王家の墓で回収済みであった。
ソフィアは試しに杖を振ってみた。
これはおもしろい。
魔物だけではなく、いろいろな人間や動物にまで姿を変えられるのである。
おもしろがってアリーナと遊んでいると、ブライから緊張感が足りないと怒られてしまった。

 さて改めて魔物の姿になり城へ入って行く。
どうやらここはデスパレス城という名前らしい。
まず地下に行ってみると、人間が数名捕まり牢屋に入れられていた。
しかしこの姿では助けようがない。
ソフィアはごめんなさいと心の中で謝り先を急いだ。

 二階に上がると正面に玉座がある。
そのとき魔物たちが急にあわただしくなった。
突然デスピサロがこの城にやってくることになったらしい。
魔物たちは二階の会議室に向かっている。
ソフィアたちもまぎれて話を聞いてみることにした。

 会議室に行くと魔物たちが席についている。
ソフィアたちも空いている席に座りしばらく待っているとデスピサロが現れた。
あれがデスピサロ!
ソフィアは怒りが湧き上がってきた。
隣のアリーナも激昂し、体が震えている。
ブライが必死になだめていた。
デスピサロが話を始めた。
どうやらアッテムトの鉱山で、封印されていた地獄の帝王・エスタークを人間たちが掘り当ててしまったらしい。
そしてデスピサロはエスタークをこの城に迎えるためルーラで飛んでいった。
ついに地獄の帝王が復活する。
ソフィアは唇を噛みしめた。

 ソフィアたちもアッテムトに向かうことにしたが、その前にこの城でまだ行っていないところを見てみることにした。
再度地下に降り、上への階段を上る。
最上階にはトラ男とミニデーモンがいた。
トラ男に聞くと、エスタークは大昔に究極の進化を遂げたらしい。
しかし天空の神によって、地底の奥底に封印されたとのことである。

 次にミニデーモンに話しかけると、サントハイムの話が出てきた。
どうやらサントハイム王はエスタークが人間の手で掘り出されることを予知して、アッテムト鉱山での発掘作業を中止させようとしたところ、闇の力に消されてしまったようである。
アリーナの怒りは頂点に達しようとしていた。
しかし全員でアリーナを押さえつけた。

 一行はデスパレスを後にし、キングレオ城の北西アッテムトへ飛ぶ。
ソフィアはついに訪れる地獄の帝王との戦いに、今までにない重圧を感じるのであった。

作品名:DQ4F 作家名:malta