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とある転生者の話(第一部)

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第七話 後悔先に立…ってほしかったよ



で、トウカの森にいる。
本当はいけないんだけどね。
「で?お兄さん、ここで何をすんの?」
「経験値を集めるんだよ!」
「えー、野生相手にしなくても…」
「確かに人のポケモンだと成長早いけどさ…正直こいつだけで勝てるかって…」
あぁ…それがあったか。
「ある程度は野生で育てるしかねーや」
「だね~、ナックラーは地面だから草ポケモンじゃなければ油断しなければ負けないと思うよ」
「よし!」

数分後

「お、ナックラーがなんか覚えたっぽい」
「ん?なに覚えたの?」
クアァー
『んーとね、だましうち?』
「いや、なんで疑問形なの?」
ボクが聞いてるんだけど…
クアァーア
『だってやってみないとわかんないもん』
「まぁ…そうなのかな?」
「で?なんだって?」
「だましうち?」
「いやオレが聞いてんの」
「だって聞いたけど疑問形で返ってきたし」
「…まぁ、こいつ性格がおっとりしてるし…」

ごぞっ
スバー

「あ、スバメ」
「一匹か!よしナックラー!行くぞ!!」
クアー!!
『おー!』

数分後

スバー
スバー
スバー

「…ねぇ…兄さん」
「…言うな」
「…言いたいことたくさんあるんだけど」
「…わかってる、だから言うな」
「いや、言わせてもらうよ…

……なんでこんなに増えてるんだよ!!」

ボクらのまわりには15匹近いスバメの大群が。
「うぅ…お前ももう少し頑張れよ!」
「やっとるがな!」
『……分が悪い』
「知っとるがな!」
てかスバメってこの森だと稀にしか出ないポケモンだったよな!?
「あー!マジ近場の草むらで我慢すりゃよかった!!」
「今更言うなよ!ストライク、右のに辻斬り!」
『……夜叉落とし』
ズサッ
スバー!
「あー!後悔ってなんで先に思い浮かばないんだ!ナックラーその後ろのに電光石火!」
クアー!
『たぁー!』
ドンッ
スバー!
こんな時間かかってたら…マズイ!
「兄さん!やっぱジリ貧だよ!逃げよう!」
「ちっ、あと一匹どうにか!」

そう思ってた時期が…ボクにもありました…。

バサッ
スバァー!

『……アユム、これは無理だ…逃げよう』
『む…無理なの…勝てないの…』
その大きな羽音でボクらは振り向いて叫んだ。


「「げ、オオスバメ!?」」