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とある転生者の話(第二部)

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第十八話 金の瞳を持つ少年



今日はシルバーが一人で修行と捕獲に勤しみたいとの事で別行動になった。
シルバーは友人と呼ばれる事に抵抗があるみたいだから「連れ」ということになった。
フラフラとキキョウの町を歩いていると、金色の目を持つ少年にバッタリ会ってしまった。
「あ」
「あー!昨日シルバーといた女の子!!」
おい、自己紹介したじゃんか。
「確かアユムだっけ?」
「当たり、こんにちはヒビキ君」
向こうはやはり警戒している。
「今日はあいついないの?」
「別行動になったんだ」
「…ねぇ、なんであんな奴といるのさ?」
やはり最初の印象が悪かったんだろうな。
やたら毛嫌いしている。
「たまたま野宿の場所が一緒だったんだよ。そっからずっと一緒なだけ。
シルバーは心配性だから。」
今日の別行動も渋ってたし。
「女一人でフラフラさせるのは危ない」ってロリコンがいるわけじゃないんだから。
「あ、あいつが心配性?泥棒するような奴が?
…あ、そうだ。昨日父さんに連絡したんだ、君の事で。」
「早いな。で、なんか言ってた?」
「……君は信頼されてるんだね。親御さんが知り合いだとか。
理由があるだろうから何も言わないって言ってた。
…そんな父さんを君は裏切るの?」
「ボクは裏切ってないよ。自分の信じた道を行くだけ。
シルバーが盗んだなら何か理由があるはずなんだ。
それも聞かずに君が無理矢理シルバーとワニノコを引き剥がすなら、それはロケット団と同じ行為だ。
他の誰が、例えシルバー本人が許しても―ボクは許さない。」

きつめに言った一言、それは交渉決裂を意味した。

「…今の言葉、謝る気はないんだね?
僕は奪われたワニノコを返してもらうだけだ。それをロケット団なんかと一緒にするな!」
「本人の意思を聞かずに引き剥がす行為を略奪と言わずに何と言う!
お前にポケモンの気持ちがわかるのか?違うなら黙ってろ!」
「ポケモンは喋れない!でも気持ちは理解できる!泥棒と一緒にいたいはずがない!」
「ボクはワニノコと話した!彼がシルバーといる事を望んでる!それでも引き剥がすと言うのか!!」
ワニノコとはシルバーと交えて話した。
シルバーは何も言わなかったが、ワニノコは彼になついていた。
きちんと彼の本質を見て、ついていく事を望んでたのだ。
「勝負だ!僕が勝ったらさっきの発言を訂正してもらうから!」
「いいよ!ついでにボクのチコリータだってくれてやる!ただし負けたらボクのする事に一切口出すな!」