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隣人部「学園都市?」 または、とある世界のはがない

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座談会



そろそろ料理が出来上がるので、俺達は夕食用の皿をこたつに並べた。
こたつのサイズがあまり大きくないため
6人分の皿だの茶碗だのを乗せるともう料理が乗らなくなるので、
大きな料理皿は別のトレイに乗せて食べる時に各自回してもらう事にした。

「「「「「「いただきます」」」」」」
「もぐんぐ・・・とうま!これもあれも美味しいんだよ!」
「何だこれ・・・いつも使っている食材なのに何でこんなに旨くなるんだ!?」
「何よこれ・・・常盤台の寮のコックより美味しいじゃない!」
「クックック・・・これが我が半身の真の力よ」
「すごいにゃー。鷹やんはコックの修行でもしてるのかにゃー?」
「いやそういうわけじゃ、ただ料理するの好きだから独学で色々試しているだけだよ」
あっという間にみんな平らげてもらい、俺は久しぶりに満足した気分になった。



食後に、小鳩とインデックスの二人は上条の部屋に置いてあったゲーム機で
「鉄の死霊術師 マジカルハイパーバトル」を対戦し始めた。
上条の話では、インデックスは機械の操作は殆ど出来ないくせに
こういうゲームだけは別らしい。
二人をよそに、俺は上条、御坂、土御門にこの学園都市の事を教えてもらう事にした。
「そうか、鷹やんは噂の聖クロニカ学園の学生だったかにゃー」
「ああ、そうなんだ」皆の茶碗にお茶を注ぎながら俺は頷く。
「しっかし、聖クロニカ学園って言ったらミッション系の名門よね。
 どうしてまた学園都市に移転して来たのかしら?」
御坂はこたつの上に置いてあるミカンを丁寧に剥いて、その内一つを上条に渡し
上条は無意識に受け取って食べている。何だかマジでこの二人夫婦っぽいな。
「何でも、先月の後半頃に火事があって、校舎が全て焼け落ちちまったんだ。
 だけどイギリス清教だかの援助で引っ越しの手配がスムーズに決まったらしい」
俺がそう言うと、土御門の目が一瞬鋭くなった気がした。

「鷹やん・・・教えて欲しいんだが、その火事があった日はいつだったか
 分かるかにゃー?」土御門が訊いて来た。
「う~ん・・・いつだっけ、あ、そうだあれは小鳩の誕生日の夜だったから
10月18日だったな」
「「「・・・!」」」みんな驚いた顔をしている。
「確かその翌日に第三次世界大戦が勃発したのよね」
「そういや俺はその頃ずっと海外に居たんだけどさ、日本や学園都市は何か
 攻撃を受けたりしなかったのか?」上条が訊ねる。
「学園都市はその日は普段通りだったわよ。でも私もアンタを追いかけにロシアに
 渡ったから、その後の事はよく知らないけど」
なぜか苛ついたように御坂が言って上条を睨みつけた。
「日本自体も大した被害は無かったみたいだぜ。
 テレビとかじゃ盛んに緊急特番を流してたけどな」
俺はあの時の状況を思い出してみた。
そういえば小鳩なんか、怖がって毎晩俺のベッドで一緒に寝たがってたしな。

「んで、聖クロニカ学園は英国系のミッション校だそうだけど、
 イギリス清教とは一体どういう関係なんだ?」上条が再び訊ねてきた。
「ああ、それなんだけど、どうも学園の理事長がイギリス清教の最大主教と
 個人的な知り合いらしいんだ。俺もそれ以上は知らないんだけどな。
 俺の居る部活のメンバーに、理事長の娘が居るんで今度訊いてみるよ」
「それで、火事の出火元はどこか分かったのかにゃー?」
「えーと、それも噂なんだけどな、どうやら理系教室棟の辺りが出火元らしいんだが
 当時は誰も引火物を持ち込んでなかったらしいんで、警察も放火と失火の
 両方で捜査しているみたいだな」
 そういえば理科室、つまり理科の部屋もその棟にあったよな。
 研究データやら機械やらがあらかた焼失したって理科がぼやいてた気がする。
「カミやん、これは何か裏がありそうだぜよ」「ああ、どうもクサいな」
二人が何やらひそひそ話をしだした。



「・・・ねえ、誰も突っ込まないみたいだけど、アンタのその髪は地毛?
 それとも染めるのに失敗したのかしら?」
御坂がいきなりとんでもないカウンターを掛けて来た。
二人ともひそひそ話を止め、俺の顔を見て硬直している。
「あー・・・いやこれは地毛です」またヤンキーみたいに思われただろうな・・・
「実は俺も小鳩もハーフなんだ。母親がイギリス人でさ。
 ただ母が小鳩を生んですぐに死んじまったし、父親は父親で世界中
 飛び回ってるしで俺達は二人で日本に居続けてるんだけどな。
 小鳩は母親の血を濃く継いでるから金髪碧眼で綺麗なんだけどさ、
 俺は髪だけ中途半端に受け継いでるんだ」
「あ・・・そうなんだ」御坂がちょっと済まなそうな顔をしている。
「んーまあ、そんなヤツはこの学園都市にはゴロゴロ居るから気にするなよ」
「そうなんだにゃー。俺なんか義妹と二人きりでウハウハだぜい!」
「いやそれは土御門のトコだけだろ!このシスコンが!」
上条と土御門が男子高校生同士らしい掛け合いをし始めた。

「それで、アンタのお父さんは何の仕事をしているの?」
「ああ、俺の父さんは考古学者だ。最近は何でもヨーロッパの宗教遺跡を
 掘り返しているとかで、よく教会の絵葉書を送ってくるんだ」
「お父さんの名前は何て言うんだにゃー?」
「え?あ、羽瀬川隼人だけど」
「ふ~ん・・・」何やら土御門は考え込む風になったが
「そ、そういや鷹やんは部活やってるって言ってたけど、何の部活なんだにゃー?」
まるで何かを誤摩化すかのように土御門が質問を変えた。
「え、えーとだな・・・その、隣人部と言って、何と言うか、単純に、
 と、友達を作ろうってだけの部で・・・」
俺はしどろもどろになりながら説明を試みたが
当然の事ながら、三人の目が点になった。

「と、友達ぃ!?
 何も、部活なんて縛りを作らなくても、自然と繋がってくもんじゃないの?」
御坂が当然の疑問を提示してくる。いや普通に考えたらそーだろうけどさ。
「いやいや、友達作りに失敗して、それをこじらせると
 中々に出来にくいものです事よ?上条さんも昔は身を以て体験しましたですよ!」
上条がフォローを入れてくれた。
「そうだにゃー、まあかみやんなら友達じゃなくて
 フラグを作るのは上手いんだにゃー」
「何を言っているんだか上条さんには分かりませんでせう」
上条はなぜだか動揺している。
上条を見る御坂の目も何だか鋭いような・・・

「というか、鷹やんもかみやんと同じようなフラグ建築士の匂いがするぜよ」
「え、何だって?」
「まあ何でもないにゃー。それで鷹やん、その隣人部ってのは理事長の娘さんが
 入部しているのかにゃー?それ以外にも部員は多いのかにゃー?」
「いや、部員数はそんな居なくて、今は俺含めて6人だ、
 それに顧問のシスター1人だな」
「へー、聖クロニカ学園ではシスターが顧問なのか?」
「ああ、マリアっていうまだ10歳のシスターなんだよ。
 今はオルソラ教会とかいう所で研修に行ってて最近会ってないんだけどさ」

すると、小鳩とゲームをやっているはずのインデックスが反応した。
「マリアっていう子は聞いた事があるかも!
 確か姉妹でオルソラ教会に来てるってステイルが言っていたかも!」