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ア・ラ・カルト

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ハリー


 ん? ハリーのこと?
 俺たち親友だよ。
 そりゃ最初は額の傷を見て驚いたけど、一緒の部屋で寝起きしているうちに俺となんも変わらないってわかったんだ。もしかしたら俺よりひどいかも。だって、あいつの寝起きの悪さったらないよ。朝、起こすのすごく大変なんだ。
 最近じゃ、もうこのまま起きないなんじゃないかって思うよ。いつもなら身体をゆすって、たたいて、耳元で叫べばなんとかなるけど、それでも駄目ならベッドから落として踏みつける。まぁ、ここまですることは滅多にないんだけど。
 でもさ、おかしいんだ。いつも12時になる前には寝てるのになんであんなに寝汚いんだろう。
 先週だって土曜日だからってほうっておいたら11時になっても起きてこない。せっかくの金曜日の夜も10時に寝てたのにだよ? 寝すぎだろ?
 ああ、ベッドで思い出したけど、ハリーのベッド、1度まるごと洗濯したほうがいいと思うな。あいつ時々、虫に食われてるもん。しもべ屋敷妖精たちに言うべきだよ。ハリーは奴らに同情しすぎ。あいつらは命令されることが好きなのにさ。
 ハリーには言ったよ。
『ベッド、洗うか変えろよ』
『なんで?』
『背中。虫に食われてるぞ』
『えっ?』
『あっちこっち、赤くなってる。かゆくないのか?』
 なんか急に慌てて服を着たと思ったら。
 なんで真っ赤になるのか意味不明。虫刺されくらいなんだよ。
『勝手に人の身体を見るなよ!』
 あげくにこの言いぐさ。どう思う? わざわざ見てるわけないだろ? 同じ部屋で着替えてたら見えるし、見たからってなんなんだ。
 このときだって、朝食を食いっぱぐれそうになってたから起こしてやったのにさ、俺を置いてさっさと出てったんだ。ハリーを待って、俺だってまだ食べてなかったのに。ひどいよ。
 まぁ時々おかしな行動するけど、ハリーはいい奴だよ。俺たち親友さ。
作品名:ア・ラ・カルト 作家名:かける