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こーこうせい
こーこうせい
novelistID. 39746
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魔法少年?リリカルなのは

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Episode 1



 変な色の空の下。おれは空にいた。そこには一人の少年と、一匹のお化け。おおよそ、人ではないことは明らか。少年の攻撃により中に光る石がみえた。3つのうち2つが抜け落ち少年の方へ。おそらくあれが本体なのだろうか。

 怒るお化け。もこもこしている割に、飛ばしてくる破片は異常に重いのか、周囲のスワンボートと桟橋を軽く破壊していく。その破片はそのまま少年の方にも飛来。
 
 少年もタダではやられない。指に光る赤い宝石から盾のように何かを発生させて防御している。けど、多勢に無勢。吹き飛ばされてそのままはヤシの木の中へ。

「追いかけなくちゃ……」


 その言葉と同時に少年は意識を失い、光りだす。光のあとに残ったのは金の色の毛並みをもつ、小動物。
 



 




「あー……変な夢見た……」

 
 鳴り響く携帯のアラームを止めつつ大きく伸びをする。
 
 昨夜見た夢をはっきり覚えてるわけではないが、それはとても変な夢だったのは覚えてる。

「人間が動物になった……?」


 人って動物になるんだっけか。確かにコタツに入ると猫になるし、魔の布団に入ればなまけものになるけど、それは行動的なたとえなわけであって。
 
 流石に物理的で変わる人は見たことがないなぁ、と思う。もし変わるとしたら、それはもう

「魔法、だよなぁ……」


 うん。

 朝から変なことを考えるのはやめよう。そう思いおれはベッドから下り、顔を洗いに洗面所へ。そしてそのまま学校へ行く服装へ着替え、家族が待つダイニングへ向かった。

 小学3年生のおれは学校に行くほかがない。義務教育って大切。

 でも学校はなかなか退屈なんだもの。何か新しいこと起きないかな。


 ダイニングには既にお父さんとねーちゃん、にーちゃんが。キッチンではお母さんがご飯を作っている。軽く挨拶を済ませ自分の席へ。

「おはよっ、なのは!髪の毛、結わえてあげよっか?」

「あ、はよーねーちゃん。うん、おねがい」


 席に座ったら満面の笑みでねーちゃんが言ってきた。ねーちゃんは慣れた手つきで髪を結わえていく。おれのいつもの髪型はポニーテール。とは言っても若干長さが足りないから少し残念な感じだけれども。

「なのは髪伸びたねー……そろそろ整えてあげようか?」

「そう?じゃぁ次はちょっと短めにおねがい」

「わかった。いつもと同じでいいね」

「話聞いてた?」


 男であるおれとて髪を伸ばすのは本心じゃないけど、一度バッサリ切ったとき、ねーちゃんとお母さんに猛反対されたから髪は俗に言うセミロングに。そのおかげで今はある程度長さがないと逆に落ち着かなかったりする。

「ほらみんな遅刻するわよー。はやくたべてー!」

「はーい」


 横から声をかけてきたお母さん。近所でも有名な若さ。でも3人兄弟の親。正直ちょっと自慢。

 しかしそんな母親を持った報いか否か。おれはどちらかと言わなくても母親似の顔立ちなので、初対面の人にはしばしば女性に見られる。


 男らしくなろう!


 そう思えど、小さい頃いろいろあったのでよく一人、もしくわ兄弟だけど言うのが多かった影響でそれもかなわず。にーちゃんは親の手伝いにいってたからねーちゃんと過ごすことが多かったんだけれども、ねーちゃんは何を隠そう、不器用。なので家事はおれがやる羽目に。結果、お母さんにはかなわないけど家事は大得意です。

 気づけば得意なことが女の子っぽくなってる気がする。


 お母さんの朝食を食べて今日も元気に登校!と意気込むけどバス通学なおれの学校。


 やっぱり友達と歩きながら投稿っていうのはすこし憧れなの。

 雨の日だけバスっていうのが最高。 


 そんなことを考えているうちにバスの時間が危ういので、おれは近くのバス停へ急いだ。

 次のバスに乗っているであろう友人たちに会う前に大きく息を吸い込み伸びをする。海が近いこの街、海鳴。磯の香りを吸い込みながら心を落ち着かせる。

「っし!」


 なんの変哲もない、ただの小学3年生、高町なのはの普通の1日の始まりだった。