魔法少年?リリカルなのは
Episode 2
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俺は今学校の授業を受けている。
バスに乗って、友人であるアリサ・バニングス(通称バーニング)と月村すずかに挨拶をして。そして授業へ。
「……こんなふうに、いろんなお仕事があるわけですが、みなさんはどんなお仕事に就くのでしょうか。今から考えてみるのもいいかもしれませんね」
将来ね……どうしようかなんて今から決めるのかな。
バーニングや月村なんかはもう決まってるらしいけど。おれはまだ夢なんて決まってないんだけど、どうせならなるべく楽をしていきたいって思ってる。それか、今のお父さんとお母さんみたいに、やってて楽しそうな仕事がいい。まぁなかなかそのようなものはないと思うけど。
「そうですね、みなさんに聞いてみましょうか……じゃぁ、高町くん!どんな夢がありますか?」
「美人の彼女と結婚して家で寝ながら過ごす」
「そ、それは素敵な夢です…ね?」
先生の顔も引き吊りまくり。まぁ知っててやりましたすみません。
近くに座っている月村から笑われ、ちょっと離れにいるバーニングには「ばっかじゃないの!?」と言われ。
「彼女じゃなくて彼氏だろー?」
どっと沸く教室内。ひきつる先生。
うるさいぞGOWA田中。
「GOWA!?!ってか俺は『すずき』だよ!」
知らんわ。
放課後
バーニングと月村と帰りながらしゃべりながら公園を歩く。なんとなく、すぐ最近に見たことがある気がするのは気のせいか。
「ちょっとなのは!今日の授業の発言なによあれ!」
「すべてはGOWA田中が悪い」
「あいつは『さとう』よ!」
「『すずき』って言ってなかったか?」
突っ込む場所は名前を間違えたところですか。しかも間違えちゃうんですか、バーニングさん。
「ちがうよなのはちゃん、別に間違えてないの。あの子の名前は『佐藤 鈴希』だよ」
「まさか苗字が二つ並ぶとは……流石にびっくりだよ」
あと月村さん、ちゃんはやめてください。さすがに耐えられません。
先に進んでいくとそこにはやや大きい池があった。でもなぜか近くの小屋は壊れて、艀も壊れて。そして
「す、スワンスワーン!!」
「なっなによ、急に!!?」
スワンボートまでもが破壊されている。このいたずらはタチが悪すぎると思わんかね。
「ああ、君たち。近づいちゃダメだよ、危ないから」
「あ、はい。何かあったんですか?」
「艀とボートが壊れちゃったんでね、いたずらにしてはタチが悪いから警察の人にも来てもらったんだ」
「へぇ……がんばってください」
「ああ、ありがとね」
バーニングが対応してるけど、これ本当にいたずらなのか。
「なのはちゃんどうしたの?」
「ん、ああ、なんか昨日夢でここの夢を見た気がするんだよ。なんかこんな感じになってた気がして」
「でもこの壊れ方普通のいたずらじゃないよね」
「うん。俺の夢だと確か、人が小動物になってもこもこの破片で壊した」
「…………はやく帰ろっか?」
あ、なんか月村に心配された!気を使われた!!
そんな必要はないよ!
「あんたついにおかしくなったじゃないの?」
「ひどいこと言うなぁ……」
「今日の授業中の発言といい、もうちょっと見直したほうがいいんじゃないの?それともホントに彼氏でも作る?どうせならセッティングしてあげようかー?」
ニヤニヤしてくるバーニング。
『ふーざーけーるーなー!』
そう言おうとしたんだが
キンッ―――!
という鋭い頭痛と甲高い音と共に聞こえる
『助けて!』
という声。
「なんだって!!?」
声の方向からして、雑木林の奥のほうか。
「バーニング、行くぞ!」
「えっ、あ、ああんたまさか本当に男好き……!?そんなに急ぎたいの……?」
なんだって?
作品名:魔法少年?リリカルなのは 作家名:こーこうせい