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オダワラアキ
オダワラアキ
novelistID. 53970
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Love me tender前編

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花より男子【Love Me Tendar】
類つく?つかつく?やっぱり類が好きなんです(笑)司ファンの方すみません!
恋春で頭が疲れたので、バカみたいにラブラブな話が書きたかったんです!
設定は、F4、つくし大学生。
あとは、話の中で。

***


1年先に大学へ進学した、F4。
つくしはどういうわけか彼らに気に入られて、高等部の頃から友人付き合いをしていた。
F4が卒業したあとも、バイトの合間をぬって彼らと食事をしたり、非常階段で類と会うことは変わらなかった。

そして、つくしは成績優秀者に与えられる奨学金制度で英徳大学へと進学した。
相変わらず、仕事をしたりしなかったりの父を助けるために、毎日バイト三昧であり、奨学生として勉強も楽ではなかったが、F4の誰かに、主に類やあきらが多かったが、勉強を聞くと分からないことは丁寧に教えてくれた。
そのおかげで奨学生として、優秀な成績をおさめている。

「牧野、また勉強?」
「あ、類…。うん、バイトの時間までね」

つくしはこの日もバイトまでのわずかな時間を、大学内にある図書館で勉強をしていると、F4の中では1番図書館で会う頻度の高い類が、つくしの隣に腰掛けた。

あれ…隣、さっき違う人が座ったばっかりじゃなかった?
もう帰ったのかな。

勉強に集中していたつくしは気が付かなかったが、隣に座っていた男子生徒に類が退いてと声をかけたことは言うまでもない。

英徳大学の図書館は、一般的な図書館の比ではないぐらいの書物が揃っていて、一人一人の座るテーブルや椅子が無駄に豪華で大きい。
お金を払えば、カフェのようにコーヒーや紅茶を運んで来てくれる。
もちろんつくしはそんなもの利用したことはなかったが、いつもつくしが図書館にいるとF4の誰かがやってきては、つくしの飲み物を頼み、ついでに勉強も見てくれるのだった。

「はい。紅茶来たよ。ちょっと息抜きしようよ?」
「うん。ありがと、類」

いつの間に頼んでいたのかと思ったが、F4のすることに疑問は持たないようにしていた。
混乱することばかりだからだ。
つくしはホッと息を吐くと、紅茶を一口飲んだ。

「ねえ、明日もバイト?」
「明日?ううん、なんか急に店舗の大掃除が入ったとかで、バイト休みになっちゃったんだ」

いくつかのバイトを掛け持ちしているつくしの、メーンになっているバイト先は、可愛らしいデザインの制服が売りのファミレスだった。
胸が強調され大きく見えると、男性客からも人気があり、それを知ってか知らずか着る側の女性からも人気が高い。
つくしがその店を選んだのは、もちろん時給の良さであった。

一昨日までは、何も言ってこなかった店長が、昨日になって急に大掃除の業者が入ることになったと、店を1日休みにしたのだった。

「ふうん、休みになったんだね。じゃあ大学の帰りご飯食べに行こうよ?」
「いいけど…類がいつも行ってるようなレストラン、あたしには敷居が高いよ」
「じゃあ、牧野が行きたいところでいいよ?」
「ほんと!?じゃあ、優紀と桜子に滋さんも誘っていい?行きたかったお店があるんだ〜」

つくしはニコニコ笑いながら、その店のパフェが美味しいんだってと話すが、拗ねたようにつくしを見る類に、言葉は届いていない。

「俺、2人で行きたい」

互いのまつ毛が触れ合う程の距離に顔を近づけ、つくしの黒い瞳を見つめると、つくしの頬がほんのりと赤くなる。

…だから、こういうところがよく分からないんだってばっ!

「る、類!近いよ〜!2人でいいから、ちょっと離れてっ」

つくしからしてみれば、類を始めF4は無駄に色気を振りまいているようにしか見えない。
その中では、あきらはスキンシップが少ないので幾分助かっているが。

なぜ、わざわざ顔を近づける必要があるのか…。



ほぼ毎日土日も休みなく働くつくしに、バイトを休ませるために、店のオーナーに話を付け、掃除の業者を手配するのはなかなか骨が折れた。
バイトがなければ、大学が終わってからの時間は全て自分のものだと思っていたのに。

「は、離れてってば…」

2人で行くことは了承するが、離れてと肩をグイグイ押されると、それはそれで男として見られていないことが悔しくて、類はさらに顔を近づけていく。

「な…に…?」

チュッと鼻の頭に唇を落とすと、つくしの顔が茹で蛸のように赤くなった。

その可愛い反応に、優しく微笑んだ。
一応、意識はしてくれてるのかな?


***


あいつ…また、類とっ…

司はチッと舌打ちをすると、大股で歩き出す。
バイトの時間までを図書館で過ごすことが多いつくしに会うために、仕事を早く切り上げ講義そっちのけで、広い図書館内を探し歩くと、類と談笑しているつくしを見つけた。

2人が醸し出す甘い雰囲気に、イライラと大きな足音を立てながら近づいて行く。
それに気が付くこともなく、2人は見つめ合って話し続ける。
つくしの頬が少しだけ赤くなっていることが気にかかる。

「じゃあ、バイト先まで送るよ」
「う…1回送ってもらった時、他のバイトの子から質問攻めにあったんだよ?目立ちたくないから今日はいい」
「でも、もうこんな時間だよ?車じゃないと間に合わないよ?」
「ええええっ!?うっそぉ!急がなきゃっ…」

「俺が送ってやるよ」

つくしがバタバタと片付けを始めると、よく知った声が上から聞こえた。

「道明寺…?」
「司…」

つくしが司に視線を送るが、時間がないことを思い出して、慌てて荷物を鞄に入れて立ち上がった。

「ごめん!類っ。やっぱり送って!間に合わない〜。道明寺もまたね!」

司の誘いを完全にスルーされ、片想い中の愛しい女は親友と共に図書館を出ていく。
周りから美男子だと散々言われ、何もせずとも自身の魅力に女が寄ってくると思っていた男は、つくしと一言会話することさえ叶わず、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。

あの、鈍感オンナっ!




つくしは、車に乗って1分も経たないうちに、船を漕ぎだし、類の肩へと頭を乗せて寝入ってしまった。

「牧野…ほら、起きて…。そろそろ着くよ」
「う…ん…。る、い?ここ、どこ?」
「これからバイトでしょ?」

温かい人肌の温もりが心地よく、覚醒することが出来ない。
もう一度微睡むと頬をつねられ、閉じかかっていた目をやっと開けた。

「いひゃい…」
「起きた?」

目の前にある白いシャツを掴んで寝入っていたつくしは、驚いてパッと手を離すと、頭の上から聞こえる声の主へと視線を向けた。

「る、類っ!ごめん!あたし…」

類に腰を抱かれ、もたれかかるようにシャツを掴んで寝ていたようで、恥ずかしさから、つくしは真っ赤になり慌てたように離れる。

「いいよ。役得だったし」
「へっ?」
「ほら、遅れちゃうよ。行きな」

「う、うん!ありがとう!」

時間前にバイト先に着いたようで、花沢家の運転手にも礼を言って店内へと向かう。
車のドアが閉まると、類は深くため息を吐いた。

「おまえ…激ニブ。まったく…」

その顔がほんの少し赤らんでいることを、つくしに気付かれなくてよかったと、口元を押さえ目を閉じた。





はあぁぁぁ…
作品名:Love me tender前編 作家名:オダワラアキ