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無題if 赤と青 Rot und blau -罪と罰-

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侍従の声で日本は目を開く。気がつけば自分が寝台に寝かせられているのだと気付く。意識が戻れば身体が焼けるように痛い。半身が抉られたようだ。一体、何が起こったと言うのか、苦痛に喘ぎ、痛みに身悶えのた打ち回る。それにおろおろと侍従と大臣たちは狼狽える。苦悶に目を見開き、日本は痛みを逃そうと息を吐く。…何と言う痛みだ。今までこんな痛み、味わったことが……、

「…ア、ああ、アッ………ッ!!」

ドンッと再び身体に落ちた衝撃。臓腑全てを焼いていく熱。意識が彼方まで飛んでいきそうだ。日本は恐る恐る身体に手のひらを這わす。

 腹の肉がごっそりと欠損している。
 肉の焼ける嫌な匂いが鼻を衝く。

私の、私の身体が欠けてしまった。そして、色んなものが瞬時に消えてしまった。これが、あなたの言っていた報いか。…呆然とそう思い、日本は痛みも忘れて、嗤った。



 …嗚呼、私はここまでか。



もう、持ち堪えられそうにありません。…国民に犠牲を強いてまでここまで頑張って来たと言うのに、私は勝てなかった。私は国民に何と謝ればいいのでしょう…。どうすればいいのでしょう?私はどうしたら良いですか?…ああ、でももう、私は死ぬのかも知れません…。



 私が死んだら、あなたは泣いてくれるでしょうか。
 馬鹿な奴だと、笑ってください。…師匠、




日本の意識はふつりと途切れ、暗闇に沈んだ。