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みんと@ついった中毒
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普普が書きたかった

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ズルリと抜けるような感触と、挿入時の内壁を擦られる感触とで苦しいほどの快楽を感じていたプロイセンはすでに容量オーバーだった。だけれども、どうしてもそれは言いたくなかった。言ったところでどうしようもないんだと思うと、弱さをこれ以上曝け出すことが怖かったのだ。しかし更に過去の自分は追い討ちをかける。弱さを暴かれるのはまるで自分が消失に向かっているようで恐ろしく怖い。言った瞬間終わりなんじゃないかと思うと曝け出すなんて出来なかった。
「ったく、言えよ!お前は自分にさえ弱さを曝せねーのか!怖いなら怖いって、おれには嘘ついてんじゃねーよ」
自分の声にそう諭されて攻め立てられながら、言われるがままに本音が口からこぼれ始めた。一度出てしまったものにもう抑えなど効かなかった。ガツガツと揺さぶられながら、その揺さぶりに合わせるように叫びに近い声をあげた。
「こ、えーよ…ひぐっ…こ、怖い!怖い!死ぬの、なんて、こえーんだ!」
ぼろぼろと流れる涙はもはや生理的なものなのか、そうでないのかはわからなかった。
自分が消失してしまうことが怖い、自分という存在が忘れ去られてしまうのが怖い、何よりも、大切な弟や周りの奴らともう逢えなくなることが怖くて仕方なかった。
喘ぐように、叫ぶように声を言葉を絞り出してしまうと、それを聞いた自分は「そうか」とだけ言って少しだけ腰の動きを速める。そのまま熱いものをほとばしらせて一緒に果てた。

目を覚ますと自室のベッドの上に横たわっていたことに気づく。部屋の天井が目に入り、そして身体のダルさに顔を歪めた。あれは夢だったのだろうか。上半身をゆっくりと起こすと服はきちんと着ていたし、シーツに汚れもなかった。やはり夢だったのだろうか。
ダルさだけは残った身体をぼーっと見ているとバタバタと階段を駆け上がる音が聞こえた。何事かと思い、視線をドアの方に向けると、いささか乱暴にバンッとドアが開かれて必死な形相をしたドイツの顔が目に映った。
「兄さんっ…!」
ぽかんとヴェストを見つめていると、足早に近づいてきた表情は泣き出しそうな子供のような顔だった。どうしたんだ、と言葉を発する前に、ムキムキな身体にタックルのような勢いで思い切り抱きつかれ、ぐえっと蛙のような声しか出なかった。
「兄さん、よかった、ほんとに…」
肩が濡れた感触がしてドイツが泣いていることに気づくが、それを心配するよりも抱きしめられている力が強すぎで苦しい。プロイセンが一生懸命背中をばしばしと叩くと、ようやく気づいたのかはっと力が弱まった隙にすぐにドイツの身体をひっぺはがしにかかった。
「いきなりなんだ!つーか力込めすぎだ馬鹿野郎!」
「あ、す、すまない…」
少し冷静に考えられるようになったのか、頭を下げるドイツにプロイセンは一体どうしたんだ?と理由を聞いてやる。すると、ドイツはぼそりと兄さんが、いなくなったのかと思ったんだ。と泣きそうな声でそう言った。
「最近、兄さんの調子が悪いのには気がついていた。どうしたのかとずっと思っていたのだが、今日の朝夢見が悪いと言っていただろう?それで気になって仕事中も、その、考えてしまってだな。悪い方向にばっかり気持ちがいってしまって、怖くなって早めに帰ってきたというのに兄さんはリビングにもいないし部屋の電気は点いてないし、嫌な考えが当たったのかと思ったんだ」
そう言うと、ドイツはでも、と続けて兄さんがいてくれて本当にほっとした、と身体の力が抜けてしまったような安心した顔でおれを見た。
「馬鹿だな、ヴェストは。おれさまがお前を置いていなくなっちまうわけないだろ」
心配してくれたドイツに嬉しいと素直に感じて心がぽっと温かくなる。今まで恐怖に満ちていた気持ちは先ほどの夢とこの暖かさですっかりと溶けきってしまったようだった。
プロイセンは安心しろ、おれはずっとお前のそばにいるよと笑って抱きしめると、ドイツはほっとしたように「ああ、そうだな」と言って額を肩にくっつけて甘えるように抱き返した。お互いの温もりが、熱くて暖かくて心地よかった。

そんな二人を見つめながら「お前は消えたりするほど弱くねーよ。なんたってお前はおれさまだぜ?」と言ってプロイセンの頭をそっと撫でて微笑んだその存在に、プロイセンもドイツも気づくことはなかった。